【自転車奔走記】第611回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第611回。

4月も後半戦の日曜日です。皆様、いかがお
過ごしでしょうか?例年に比べて、というか
近年では例年通りかなり暖かな春が続いてい
ますね。ところで、暖かい春という意味での
「暖春」って言葉、恥ずかしながらワタシは
知りませんでした。たまたま調べものをして
いたら気付いたのですが、「冷夏」「暖冬」
のように季節にそぐわない高温や低温を示す
言葉はあっても、もともと暖かい「春」がさ
らに暖かくなった様を示す文言はないと思っ
ていましたので、驚いている次第です。因み
に、これは季語などの類ではない通常の語句
で、さらに付け加えると「暖秋」という言葉
もあるようです。いやはや、日本語というか
言葉の奥深さを改めて思い知りました。

さて、暖春が続いています。初夏はまだ先で
すが水分補給は十分に、体調管理も万全にお
願い致します。
では【自転車奔走記】はじまります!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
たきび版:介語苑・73ー61。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週は保健所の役割⑤環境保全についてお話
します。まず「環境保全」とは何か?につい
て簡単にお話をします。「環境保護」という
文言は皆様もよく目にすることも多いと思い
ますが、今回は「環境保全」です。保護と保
全、何が違うの?という疑問が湧いて出るの
は当然だと思います。この違いをざっくり言
うと「保護」はそのままの状態で、「保全」
は人が手を加えた状態で、となります。環境
保護が自然をそのまま、あるがまま保存して
いくことを目的としているのに対して、環境
保全は人が手を加えてその自然をできるだけ
人間が活動可能な状況下になるよう手を加え
るという意味を持ちます。

つまり、自然のために行うのが「環境保護」
そして人間の営みのために行うのが「環境保
全」という事になります。では、保健所の役
割としての環境保全事業とは何か?日本では
環境基本法で「環境の保全」という文言が出
てきますが、保健所の事業も概ねこれらの内
容に沿った形で行われています。保健所での
環境保全事業は①環境保全に関する相談②公
害、浄化槽関係の届出の受付、監視指導に大
別することができます。

①の環境保全に関する相談については、主に
公害に関しての相談になります。因みに公害
は前掲の環境基本法で「事業活動その他の人
の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気
の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振
動、地盤の沈下及び悪臭によって、人の健康
又は生活環境に係る被害が生ずること」と定
義されています。これらの公害についての相
談を保健所と各市町村が役割を分担しながら
相談の受付や対応を行っています。

②の公害、浄化槽関係の手続きについては大
気汚染、水質汚染、土壌汚染の手続きや対策
を挙げることができます。「手続き」という
のは、例えば大気汚染については「大気汚染
防止法」などに定められた様々な届出等の受
付を指し、水質汚染や土壌汚染についても所
管の法律が定める届出や手続きの受付、処理
等を行っています。他にも、環境にとって大
きな負荷となるフロンガスやダイオキシンの
処理等に関する届出や、石綿等の健康被害を
齎す有害物質への対策対応も行っています。

と言うところで今週はここまで。
次回は⑥保健・福祉の相談サポートについて
のお話です。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆