【自転車奔走記】第594回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第594回。

今日はクリスマスイブの日曜日。皆様いかが
お過ごしでしょうか?
この齢になると、クリ
スマスと言ってもプレゼントを渡す相手がい
るわけでもなく、ケーキは胃もたれが気にな
り…と、かなり寂しい状態が続いているワタ
クシでございます(笑)。人それぞれではあ
りますが、せっかくの行事ごとですので、楽
しめる方は存分に楽しんで下さいね!
では【自転車奔走記】はじまります!!
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たきび版:介語苑・73ー45。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週は「葬祭扶助」についてのお話をします。
ここ10年位ですか「単身高齢者」や「無縁
社会」などのワードをよく見聞きするように
なっています。実際、今年1月の被保護者調
査では、被保護者世帯総数の約半分が高齢者
世帯でその半分が単身高齢者世帯という結果
が出ているところから、実際の数字でも我が
国の現状を推し知ることができますね。もち
ろん、生活保護受給者以外の単身世帯もたく
さんありますが、いわゆる「身寄り」、つま
り扶養義務者や相続権者となり得る親族等と
のかかわりが絶たれてしまっているケースが、
単身の生活保護受給者に多いのも事実です。

そんな身寄りのない単身者の最後、葬祭はど
のようになっているのか?まずはその辺りに
ついてのお話をしてから、生活保護制度での
葬祭扶助につてお話をしていこうと思います。

単身者の方がお亡くなりになった場合、最初
に身内の方を探す作業が行われます。その理
由は主にご遺体の安置や引き取り、そして死
亡届の提出(原則として親族)があるからで
す。ただその結果、身寄りの方がいらっしゃ
らない、あるいは、いらっしゃっても葬儀等
の援助ができない等の場合は、火葬と埋葬を
自治体が執り行うことになります。ただ、こ
の場合は一般的な葬儀というものは行われず、
病院やご自宅等から直接斎場へ搬送して、火
葬、埋葬されます(「直葬」と呼ばれていま
す)。費用については一旦自治体が立て替え、
個人に遺産があればその中から充当、遺産が
なければ自治体の負担となります。では、生
活保護受給者の場合はどのようになっている
のかについてお話します。生活保護受給者の
葬祭等の費用については、葬祭扶助と呼ばれ
る扶助が支給されますが、その適用には少し
条件があります。では、その内容を見ていき
ましょう。

条件①は(喪主が生活保護受給者である場合)
です。葬儀において喪主にあたる人が生活保
護受給者であり、葬儀の費用を負担するのが
難しい場合に葬祭扶助を申請することが出来
ます。条件②は(故人が生活保護受給者で身
寄りがない場合)です。この場合は、家主や
民生委員、後見人など遺族・親族以外の人が
葬儀を手配することになりますが、この場合
でも葬祭扶助は適用されます。また、身寄り
はあるが、その人がほとんど面識のない遠縁
の親族であったり、長い間疎遠になっていた
家族等で、葬儀や遺骨の引き取りを拒否する
場合もあります。このような場合でも、第三
者が葬儀を手配することになりますが、葬祭
扶助は適用されます。これらが葬祭扶助の適
用の要件となります。では、葬祭扶助が適用
されない場合
も見てみましょう。

ケース1:親族が葬儀費用を支払える場合
故人、または喪主が生活保護受給者であって
も、親族に葬儀の費用を負担できる人がいる
場合は、自治体が葬儀の費用を負担する理由
がありませんので、原則として葬祭扶助は適
用されません。

ケース2:故人に資産がある場合
生活保護費は一定額の貯蓄が認められている
ため、故人が生活保護受給者であっても、あ
る程度の貯蓄がある場合が考えられます。故
人の貯蓄で葬儀費用が全額賄える場合は、葬
祭扶助を利用する必要がありませんので適用
外となります。また、貯蓄では全額負担出来
ない場合においては、葬儀費用の不足分のみ
を葬祭扶助で充当することになります。

ケース3:葬祭扶助の支給額を
超える葬儀を行う場合
生活保護は最低限度の生活を保証する制度で
すので、葬儀においても最低限度であること
に変わりはありません。そのため、葬祭扶助
の支給額には上限があり、支給額の上限内で
葬儀を行わなければならず、葬儀費用がそも
そも葬祭扶助の支給額を超えている場合等に
おいては、葬祭扶助が利用できなくなります。

以上が葬祭扶助の適用要件になります。
葬祭扶助には上限があり、級地によって差は
ありますが、概ね20万円を超えない範囲で
支給されます。そして葬儀等の内容は直葬と
なります(生活保護受給者の方については
「福祉葬」とも呼ばれます)。因みに、ご遺
骨は喪主が引き取るか、自治体が一定期間個
別に保管した後、合葬されます。

以上で葬祭扶助についてのお話はおしまいと
なります。
次回は、扶助の最後「介護扶助」
についてお話をしますね。
では、また来週お会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆