【自転車奔走記】第567回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第567回。

6月も後半戦に差し掛かかった日曜日。皆様
いかがお過ごしでしょうか?梅雨始まりの時
期にもかかわらず、大雨の影響を全国各地で
受けていますね。今年は台風が来るのが例年
よりも早いとは思っていましたが、やっぱり
エルニーニョが南米沖で発生したとの発表が
ありました。エルニーニョ現象が発生すると、
日本では冷夏のイメージがありますが、今年
は春ごろまでラニーニャ現象(海水温が低く
なるエルニーニョとは逆の現象)が続いた影
響もあり、例年通りの暑い夏になりそうな予
報です。また、エルニーニョ現象は大雨をも
たらす場合もありますので、今年の夏は十分
な注意が必要ですね。日常生活でも、熱中症
予防のこまめな水分補給と室温管理、そして
食中毒など梅雨時の衛生対策を万全にお願い
します。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73―20。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週は高齢者福祉の施策の具体的な内容につ
いてのお話となります。まずは①老人福祉施
設についてです。「老人福祉施設」とは、老
人福祉法を根拠として高齢者への福祉を行う
施設のことを指しますが、(施設など建物を
用いて行うサービス)と考えていただいた方
が分かりやすいと思います。

この老人福祉施設の施策には(1)老人デイ
サービスセンター(2)老人短期入所施設
(3)養護老人ホーム(4)特別養護老人ホ
ーム(5)軽費老人ホーム(6)老人福祉セ
ンター(7)老人介護支援センターの7つが
あります。では、それぞれの具体的な内容を
簡単に見ていきたいと思います。

(1)の老人デイサービスセンターは、高齢
者に対して入浴、食事の提供、機能訓練、介
護方法の指導その他の便宜を提供する施設と
されていまして、サービスの内容は介護保険
におけるデイサービス(通所介護)と同じと
思っていただければOKです。ただ、利用対象
は(1)65歳以上で、身体上又は精神上の
障害があるために日常生活を営むのに支障が
ある者が、やむをえない事由により介護保険
法に規定する通所介護を利用することが困難
であると認められるとき。
(2)介護保険法
その他の政令で利用を認められた者とされて
いて、先週お話したとおり措置という形での
利用となる部分が介護保険とは違いますね。

次は②老人短期入所施設。「短期入所」とい
う文言が示す通り、介護保険における短期入
所生活介護(ショートステイ)の事です。因
みに老人福祉法では『養護者の疾病その他の
理由により、居宅において介護を受けること
が一時的に困難となった高齢者に対して、特
別養護老人ホームなどに短期間入所させ、養
護することを目的とする施設』とされていて、
利用対象者は①老人デイサービスセンターと
同じとなっています。

続いては(3)養護老人ホームです。この養
護老人ホームは介護保険法にはない施設サー
ビスです。入所の要件は65歳以上の高齢者
であって、介護の必要性とは関係なく身体的、
精神的、環境的、または経済的な理由で困窮
し、在宅で生活ができない方が入所できる施
設です。次に挙げる特別養護老人ホームに比
べると、日常生活での自立度が高い方が多い
のが特徴ですね。

では(4)特別養護老人ホームについてです。
介護保険でいうところの「介護老人福祉施設」
に当たる施設です。介護保険の介護老人福祉
施設では要介護3以上の在宅での生活が困難
な方が対象となっていますが、この特別養護
老人ホームは『六十五歳以上の者であり、身
体上又は精神上著しい障害があるために常時
の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれ
を受けることが困難なものが、やむを得ない
事由により介護保険法に規定する地域密着型
介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設に入
所することが著しく困難であると認めるとき
(以下略)』とされています。つまり、介護
保険法の介護老人福祉施設の入所対象者であ
って、かつその利用が何らかの理由で困難な
方が対象ということです。受けることができ
るサービスは介護老人福祉施設と同じですが、
入所は措置という形式をとることになります。

というところで今週はここまで。
次回は残りの施策についてお話しますね。
ではまた来週お会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆