【自転車奔走記】第556回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第556回。

4月最初の日曜日です。皆様いかがお過ごし
でしょうか?
全国的に桜の盛りは過ぎてしま
ったようですが、新社会人の皆様、ご入学の
皆さん、おめでとうございます!これから新
たな生活が始まりますね。色々と期待も不安
もあるでしょうが、まずは楽しく、これから
の生活を満喫してください。

4月になり気候も落ち着き、暖かな日が日増
しに増えてきます。汗ばむ日も多くなります
ので、適度な水分補給をお忘れなく。そして、
新型コロナについてもTPOに応じた適切な
感染対策を引き続きお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73―10。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週は日本における保育・児童福祉「8つの
柱」の3番目『社会的擁護施策』についてお
話します。擁護という文言が示す通り、この
施策では、親と一緒に暮らすことができない、
又は一緒に暮らすことが適切でない児童を施
設等に入所させたりなど、児童の権利を守り
ながら、彼ら彼女らが社会で生きていくうえ
で必要なことを学んでもらう(擁護)という
事業になります。

この施策は有名な児童相談所から里親制度ま
でと多岐に渡りますので、今回は各事業の特
徴や要点のお話になります。やや駆け足にな
りますがお付き合いください。では、①【児
童相談所】から。児童相談所は、児童福祉法
に基づいて都道府県、指定都市及び児童相談
所設置市に設置される行政機関です。児童虐
待のニュースなどでよく耳にする機関なので、
虐待対応が専門だと思いがちですが、本来の
児童相談所は児童に関する様々な問題に対応
する相談機関の機能がメインなんですね。相
談の対象範囲は非常に幅広く、虐待や養育困
難に対応する(擁護相談)や、一般的な健康
管理に関する相談(保健相談)、子供の障害
に関する相談(障害相談)、非行・触法児童
に関する(非行相談)、そして不登校や適性
などに対応する(育成相談)があります。

そして、それらの相談に対しては、受け付け
た相談に対して、助言や指示、説得、情報提
供などの適切な方法で援助を行う対応をはじ
め、一時的に児童を保護する、里親制度の推
進、養護施設や乳児院を始めとした児童福祉
施設への入所などの対応を行います。そのほ
かにも、療育手帳の交付なども行っています。

このように児童相談所は子供やその家庭が抱
える悩みや問題の解決にあたる総合窓口的な
機関なんですね。続いては②【児童家庭支援
センター】です。この施策は、子どもや家庭、
地域住民等からの相談に応じ、必要助言、指
導を行う施設を設置運営する事業です。この
センターは児童福祉法に基づいて設置された
子供や家庭の悩みを相談できる専門機関です。

先ほどお話をした児童相談所を補完するもの
として児童福祉施設等に設置されていて、児
童相談所、児童福祉施設など、関係する機関
の連絡調整も行っています。続いては③【乳
児院】です。この施設は、何らかの事情によ
って保護者と生活することが困難な乳児(主
に0~2歳頃までの低年齢の子ども)を保護し、
見守り育てる施設のことです。入所の理由は
様々で、入所した子どもたちは比較的短期の
場合は保護者の元へ戻ったりしますが、長期
の入所となると児童養護施設への入所や里親
に引き取られたりするケースも多く見られる
ようになります。

また、入所する乳児には障害や病気を持って
いる子も少なくなく、この施設では保育士や
個別指導員だけでなく、看護師や栄養士が配
置されているのも特徴です。他にも、乳児院
では地域の子育て支援や、保護者・里親の支
援も行なっています。

と、駆け足でお話をしてきましたが、まだ半
分くらいです。残りは次回ということで、今
週はここまでとします。
では、また来週お会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆