筆に託したメッセージ。

空気が一変し、肌を突き刺すような冷た
さですね。さらに先週は三重県の全域が
雪化粧に。ところで、雪を見ると握って
投げたくなるのはなぜなのでしょう…。

さて、ショートステイ2階フロアには、
ご利用者様の今年の書初めが掲示されて
いるのですが、その中に気になる作品が
あります。『大学駅伝』とは?なぜこの
言葉を選ばれたのかT様にお尋ねすると
「箱根駅伝が大好きなんさ!そやでや」
とのお返事。そして、こう続けられます
「繰り上げスタートはあかんよなぁ」と。

襷には大学の名誉はもちろん、そこに関
係している沢山の人々の思いも詰ってい
ます。その襷を一生懸命に運んできた選
手達に、それをつなげさせない繰り上げ。
屈辱という苦痛をどうして与えるのか…
T様からのそんな趣旨の問題提起です。

そんな思いのこもったT様の作品。確か
に襷をつなぐのは、駅伝のひとつの醍醐
味ですよね。その場面を切り取られて疑
問を感じるT様の着眼点は流石だと思い
ます。重ねた人生が多い分、やはり物の
見方や感じ方が深いと痛感する次第です。