【自転車奔走記】第516回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第516回。

6月最初の日曜、皆様いかがお過ごしでしょう?
今年は暑くなりそうな予報が出されていましたが
それを裏付けるようについ先日、早くも真夏日が
ありましたよね。全体的に気温が高く、雨の多い
6月になりそうな雲行きです。

まだ、体が夏使用にはなっていませんので、こま
めな水分補給と室温管理など、熱中症や脱水症に
十分注意して体調管理をお願いしますね。また、
食中毒対策として、手洗い消毒を始め、キッチン
周りの衛生管理もお忘れなく。新型コロナについ
ても引き続き感染予防は必要ですが、熱中症予防
の観点から屋外のマスク着用については十分注意
したうえで、感染対策をしっかり続けていただく
ようお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・72-20。

【語句】
睡眠障害

【意味】
睡眠に関連した多種多様な病気の総称。 不眠症や
過眠症、中途覚醒や入眠障害などがある。

【解説】
今週は過眠症の原因・要因の⑦(概日リズム睡眠・
覚醒障害)についてお話をします。まずは、この病
気はどんな病気なのか?をお話するまえに「概日リ
ズム」についてお話をしておきます。
睡眠や覚醒の
リズム(周期)は、体温などの自律神経系、内分泌
ホルモン系、免疫・代謝系などと同じように、人間
の持つ体内時計によって約1日のリズムに調節されて
いて、このような約1日の周期をもつ人間の活動リズ
ムのことが(概日リズム)と呼ばれるものです。

夜になると眠くなり、朝方に目が覚めるという人間
の睡眠周期は正にその概日リズムに則って行われる
わけです。ところで、ヒトの体内時計の周期は約25
時間であることがわかっています。これは地球の1日
の周期である24時間とは約1時間のずれが生じるこ
とになりますよね。であれば、睡眠や覚醒のリズム
も1時間単位でずれが生じていくことになるはずな
んですが、実は私達が日常生活を送るなかでさまざ
まな刺激(同調因子)を受けることにより、体内時
計が外界の周期に同調して約1時間のずれが修正さ
れているそうなんです。

くべき!というか、本当に人間の体は良く出来て
いますよね…。さておき、その修正の結果、地球と
ヒトのリズムが同調しているという訳で、時間修正
に影響を与えるもっとも強力な同調因子は光と言わ
れています。日の光を浴びて目が覚め、陽が沈んで
夜になると眠くなるというリズムですね。また食事
や運動、仕事や学校などの社会的な因子も同調因子
として働いていると考えられています。では、もし
この体内時計の周期と地球の24時間の周期との間の
ずれを修正することができない状態が続くとどうな
るか?

地球のリズムに合わせるように私達の社会は動いて
いますよね。もし、この周期のずれが続くなら、社
会活動上望ましい時刻に入眠し、そして覚醒するこ
とができなくなってきます。また、無理に社会の時
刻に合わせて覚醒しても、眠気や頭痛・倦怠感・食
欲不振などの身体的な不調が現れてくるようになり
ます。

このように体内時計の周期を外界の24時間周期に適
切に同調させることができないために生じる睡眠の
障害が【概日リズム睡眠・覚醒障害】と呼ばれるも
のなんですよね。ある意味、ヒトの宿命である「社
会生活の営み」があるからこそ出現する睡眠障害で
すよ。この睡眠障害には様々な種類があり、社会的
な要因からくるもの、人の行動に原因が求められる
もの、さらに身体的な問題から出現するものもあり
ます。次回はそれらについてお話をしていきますね。

では、またお会いしましょう。
SEE YOU NEXT WEEK!