【自転車奔走記】第637回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第637回。

お盆前、そして連休初日の日曜日。皆様、い
かがお過ごしでしょうか?オリンピックでは
日本選手団の熱戦が続き、日本中が熱い興奮
に包まれていますが、暑い、暑い猛暑も残念
ながら続いています。ワタシの周りでも熱中
症と見られる症状を訴える方が急激に増えて
きています。重症者がいないのが幸いですが、
連日の猛暑で体力が落ちている状態なので、
たとえ軽い脱水や高体温症であっても、場合
によっては深刻な状態に陥ることがあります。

皆様、くれぐれも熱中症対策は万全に万全を
重ねて、日中だけでなく夜間も含めた室温管
理の徹底、水分のこまめな摂取を何卒お願い
します!では【自転車奔走記】はじまり!
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たきび版:介語苑・73ー77。

【語句】 
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週からは「生活習慣病対策」について、公
衆衛生の観点からのお話になります。

まずは「生活習慣病」とは?から始めたいと
思います。生活習慣病とは、日常の生活習慣
がその発症や進行に深く関与している疾患の
総称です。不適切な食生活、運動不足、喫煙、
過度の飲酒、ストレスなどが主な原因とされ
ており、これらの要因が長期にわたって積み
重なることで様々な病気などを発症するもの
です。因みに、生活習慣病は、以前は「成人
病」と呼ばれていましたが、発症に生活習慣
が大きく関与していることから、現在「生活
習慣病」という名称が使われています。

では、この病気群にはどのようなものがある
のか見てみましょう。①は「高血圧」です。
言わずもがな…ではありますが、生活習慣病
の代表選手的な病気ですね。高血圧の状態が
続くと、心臓血管疾患や腎臓病のリスクを高
めることが知られていますね。原因には遺伝
的な要因もあるようですが、主には塩分の過
剰摂取、肥満、運動不足などです。

続いては②「糖尿病」です。糖尿病は「1型」
と「2型」「その他」「妊娠糖尿病」に分類
されますが、このうち2型糖尿病が生活習慣
病と強い関りを持っていると考えられていま
す。「2型」糖尿病は、遺伝的な要因に不適
切な食生活、肥満、運動不足や食べ過ぎなど
の生活習慣が加わって発症すると考えられて
いますが、はっきりとした原因はまだわかっ
ておらず、糖尿病患者の95%以上が2型とい
われ、かつ中高年に多く発症することが知
られています。

そして③「脂質異常症(高脂血症)」です。
この病気は血液中の脂質(コレステロールや
中性脂肪)が異常に高い状態。動脈硬化のリ
スクを高めるもので、高脂肪な食事、運動不
足、肥満、そして遺伝的な要因が原因と考え
られています。

そして④「メタボリックシンドローム」です。
これは、内臓脂肪型肥満に脂質異常、高血圧、
高血糖のいずれか2つ以上が重なった状態の
ことをいい、心疾患(心筋梗塞、狭心症など)
のリスクを高めることが知られています。
健康診断での腹囲測定でお馴染みですね。
原因は不適切な食生活や運動不足、肥満とな
っています。以上、代表的なものを挙げまし
たが、これら以外にも「心疾患(心臓の血管
が狭くなったり詰まったりすることで、心臓
の機能が低下する疾患)」、脳の血管が詰ま
ったり破れたりすることで、脳に障害が生じ
る「脳卒中(脳梗塞や脳出血など)」「肥満」
や肝臓に過剰な脂肪が蓄積された状態。肝硬
変や肝臓がんのリスクを高める「脂肪肝」な
どがあります。

ざっと、生活習慣病と呼ばれる様々な病気を
見てきましたが、共通するのは、食習慣や運
動習慣、喫煙や飲酒など生活上の様々な行為
や活動が原因となっている点です。だからこ
その「生活習慣病」というネーミングではあ
りますが、逆に言うとこれらの生活習慣の見
直しや適正化で様々な病気の発症リスクを下
げることができるという事になります。そし
て、この点がまさに公衆衛生の観点になる訳
なんですね。
というところで今週はここまで。
次回は、日本での生活習慣病対策について公
衆衛生の視点からお話します。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆