【自転車奔走記】第550回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第550回。

2月も終盤へと差し掛かりました。皆様、いかが
お過ごしでしょうか?寒い日が続いておりますが、
雨の日がだんだん多くなっていますね。ワタシの
個人的な印象ですが、雨の日が増えるたびに少し
ずつ春の足音が大きくなってくる気がします。待
ち遠しい春ではありますが、冬の体調管理、ヒー
トショックなどの事故には十分ご注意下さい。新
型コロナウイルス感染症、インフルエンザにつき
ましても行政の情報をしっかり確認して頂き、引
き続き十分な警戒と対策をお忘れなく。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73―5。

【語句】 
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、国や
地方公共団体等が一定水準の保障を行う制度(セ
ーフティネット)。

【解説】
今週も日本の社会保険制度についてのお話になり
ます。まずは(3)介護保険について。この介護
保険制度が始まったのは平成12年と、日本の社
会保険制度では一番新しいものになります。この
制度は、被保険者が寝たきりや痴呆等で常時に介
護を必要とする状態(要介護状態)や、常時介護
は必要としないが日常生活に支援が必要状態(要
支援状態)になった場合に、様々な介護保険制度
のサービスが受けられるというものです。この介
護保険の加入対象(被保険者)となるのは、各市
町村の40歳以上の住民で住民基本台帳上の住所を
有する者です。

さらにこの被保険者は、市区町村内に住所がある
65歳以上の人①「第1号被保険者」と市区町村内
に住所がある40歳以上65歳未満の医療保険加入者
である②「第2号被保険者」に分けられています。

続いて保険サービスの利用についてですが、介護
保険の被保険者が65歳になった時点で、介護保険
の受給資格を有することになります。第1号被保険
者の場合は、介護や支援を要する状態であるとい
う認定(介護認定)を保険者から受けたうえ、そ
の認定の区分(要介護度)に応じた額の範囲内で
のサービスを利用することになります。これに対
して2号被保険者の場合は、特定の疾病(特定疾
病)に該当する場合のみ、上述の第1号被保険者
と同様の手続きを経てから介護保険のサービスを
利用することになります。

因みにこの介護保険制度の保険者は各市町村等と
なっていて、保険者単位で独自の給付を付与する
ことも制度的には可能となっています。続いては
(4)の雇用保険です。少し前説的なお話をしま
すと、この雇用保険と次回にお話する(5)労災
保険は「労働保険」とも呼ばれていて、先述の健
康保険、年金保険、介護保険を狭義の意味で社会
保険と呼ぶ場合には、少し制度分類上の違いが生
じてきます。これは、広く国民一般を保険対象と
している狭義の社会保険とは違い、働く人(労働
者)を保険の対象としていることが要因です。

では、早速本題に入りましょう。この雇用保険は、
労働者が失業や傷病等により就労の継続が困難に
なった際に、必要な給付を受けることができる制
度で、雇用保険での給付によって労働者の生活お
よび雇用の安定を図り、早期の再就職を支援する
ための雇用に関する総合的な制度となっています。
この雇用保険は政府が管轄する(「政府管掌保険」
と呼びます)強制保険制度(加入が義務付けられ
ている保険)なので、会社等の事業主は労働者を
雇用した場合(雇用保険法に基づく適用基準があ
ります)は、必ず所管の公共職業安定所(ハロー
ワーク)に届け出なければなりません。

この雇用保険での給付内容は、失業等給付と育児
休業給付の二つに大きく分ける事が出来ます。こ
の失業等給付は4つの種類の給付で構成されてい
ます。①「求職者給付」は被保険者が離職して失
業状態にある場合に、失業者の生活の安定を図る
ためのいわゆる失業補償機能をもった給付です。
②「就職促進給付」というものは、失業者が再就
職するのを援助、促進することを主目的とする給
付、③「教育訓練給付」は、働く人の主体的な能
力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の
促進を目的とする給付となっています。そして最
後の④「雇用継続給付」は、働く人の職業生活の
円滑な継続を援助、促進することを目的とする給
付で、近年よく話題に上る介護休業の給付金はこ
の雇用継続給付に含まれます。そして「育児休業
給付」はその名の通り、雇用保険に加入している
労働者が育児休業中に給与が一定以上支払われな
くなった場合、育児休業給付金が雇用保険から給
付される制度です。

というところで今週はここまで。
次回は(5)労災保険についてお話ししますね。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆