【ケアマネの自転車奔走記】連載・第524回。
お盆真っ盛りの日曜です。皆様いかがお過ごしでし
ょうか?毎日暑い日が続いています。五十路も半ば
になると、こんな暑い日は少し外に出ただけで汗が
吹き出し、少し歩いただけで疲れて体がぐったりし
てしまいます。今まさに熱戦を繰り広げている夏の
甲子園、溌溂とした高校球児達のプレーをTVで観
ていますと、『馬上少年過 世平白髪多』の漢詩が
浮かんできました。伊達政宗の心境には遠く及びま
せんが、結局何事も齢相応、中庸が肝要と心に刻む
ようにしています。
ですが、熱中症に齢はあまり関係ありません。この
まめな水分補給や室温管理、炎天下の運動や活動を
控えるなど、予防対策をしっかりお願いします。手
洗い、マスクの適切な着用、換気など基本的な感染
症予防対策もしっかり行って、感染予防に努めて下
さい!では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・72-27。
【語句】
睡眠障害
【意味】
睡眠に関連した多種多様な病気の総称。 不眠症や過
眠症、中途覚醒や入眠障害などがある。
【解説】
連載が続いていました睡眠障害についても、いよいよ
最終章となります。最後は「良い睡眠の取り方」につ
いてお話をしますが、本題に入る前に少し寄り道しま
す。皆様、毎日の生活のなかで睡眠の質についてお考
えになったことはありますでしょうか?睡眠の質と一
言で言われても、それは睡眠の時間なのか熟睡感なの
か、今一つ分かりにくいですよね。因みに、睡眠の質
の評価としては、起床後に自分の睡眠を振り返る主観
的な評価方法と、自分以外の他人からの評価や脳波な
どを計測する客観的な評価方法とがあります。ですが、
客観的に評価した脳波などのデータが正常範囲であっ
ても、本人自身の睡眠に対する満足度が低いという事
がよくあります。つまり、主観的な評価と客観的評価
が食い違うことも多々ある状況で、『これが質の高い
睡眠だ!』と定量的に完璧な評価を求めることは難し
いとされているんですね。また、夜間睡眠と日中の覚
醒は相互に影響しあっていることは以前お話しました。
という事は、睡眠の質を考える時には、熟睡感や寝心
地、目覚め感などの睡眠の満足度のみを主観的に振り
返った評価だけではなく、日中の生活の満足度や概日
リズム(地球の自転による約24時間の昼夜変動に同調
して、体温やホルモン分泌などの身体の基本的な機能
が周期的に変動するリズムのこと)の状態など、多面
的な評価が必要であることが言われています。このよ
うな状況も踏まえた上で、質の良い睡眠、「良い睡眠」
を取ることの大切さを考えるのが本章の目的です。こ
れから良い睡眠の内容や取り方などについてお話をし
ていきますが、第1回目は2014年に厚生労働省が策定
した『健康づくりのための睡眠指針 2014~睡眠 12 箇
条~』をご紹介しておしまいとします。
◎睡眠12箇条
1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。
2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめの
メリハリを。
3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない
程度の睡眠を。
6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計の
リズムを保つ。
8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、
毎日十分な睡眠を。
9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な
運動で良い睡眠。
10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は
遅らせない。
11.いつもと違う睡眠には、要注意。
12.眠れない、その苦しみをかかえずに、
専門家に相談を。
では、次回から良い睡眠についてもっと細かくお話を
してまいります。では、またお会いしましょう!
SEE YOU NEXT WEEK☆