【ケアマネの自転車奔走記】連載・第514回。
5月も折り返しの日曜日ですね。皆様、いかがお過
ごしでしょうか?朝晩はまだ肌寒い時も多いですが、
天気の良い日中は汗ばむくらいに気温が上がってき
ています。初夏、そして鬱陶しい梅雨に向けて季節
も着実に移ろいでいますね。この時期は夏に向けて
体を慣らすいわばウオーミングアップの時期で、体
調も崩しがち。十分な睡眠と栄養、そして休養を心
がけて、体調管理をお願いしますね。また、脱水症
予防、熱中症の警戒もお忘れなく。そして新型コロ
ナについても、まだまだ感染予防対策をしっかり続
けていただくようお願いします。体調と感染症予防
を万全にして、梅雨入りまでの初夏の時期を楽しみ
ましょう!では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・72-17。
【語句】
睡眠障害
【意味】
睡眠に関連した多種多様な病気の総称。 不眠症や過
眠症、中途覚醒や入眠障害などがある。
【解説】
今週は過眠の要因・原因となる⑥(睡眠の質の低下を
起こす疾患)についてお話をします。これらは病気そ
のものが睡眠不足や入眠障害など睡眠障害の原因とな
ることで、日中の過眠を引き起こすということになり
ます。代表的なものに睡眠時無呼吸症候群、むずむず
脚症候群、周期性四肢運動障害がありますので、順に
お話をしていきます。まずは【睡眠時無呼吸症候群】
について。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に何度も呼吸
が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発
生する病気を指します。因みに医学的には『10秒以上
呼吸が止まる「無呼吸」や、呼吸が弱くなる「低呼吸」
が、1時間あたり5回以上繰り返される状態』をいいま
す。このような無呼吸や低呼吸が長期間にわたり頻繁
に繰り返されると、心臓や血管系の病気、高血圧症な
どの多くの生活習慣病と関連してくることは知られて
いますが、過眠とはどのような関係性があるのか?と
言いますと、無呼吸状態による低酸素状態になると睡
眠中であっても脳が防衛的に目覚めて呼吸が再開しま
す。この無呼吸→低酸素状態→防衛的覚醒という状態
が睡眠中に繰り返し続くと、熟睡することができず慢
性の睡眠不足の状態となり、昼間の眠気が出現します。
この昼間の強い眠気(過眠)は仕事や勉強への集中力
を低下させたり、居眠り運転等の重大事故に繋がる要
因ともなり得ることはよく知られていますね。(いび
きが大きい)や(夜中何度も起きる)といったことが
あれば、睡眠時無呼吸症候群のサインと言われていま
す。 他にも睡眠中に何度も呼吸停止を繰り返すといっ
た症状や睡眠中のことを自分では気づかなくても日中
の強い眠気、起床が辛い、集中力の低下などがあれば
睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。検査方法や
治療方法もしっかりした物がありますので、心当たり
のある方は早めに医療機関へご相談されることをお勧
めします。続いては(むずむず脚症候群)についてで
す。「レストレスレッグス症候群」とも呼ばれていて、
主に下肢に不快な症状を感じる病気です。その特徴と
しては、夜眠ろうとベッドに入ったときや、新幹線や
飛行機、あるいは映画館などでじっと座っているとき
に、脚の内側から何とも耐え難い不快感が起こるが脚
を動かすとその症状が和らぐといったものです。
なんとも奇妙な症状に思えますが、国際的な診断基準
もある病気で、日本での推計患者数は人口の2%~4%
にあたる200万~400万人とされています。患者数とし
てはかなり多いですよね。このことは、症状は感じて
いても病気という自覚のない方も多くいらっしゃるこ
とも示唆しています。このむずむず脚症候群も日中の
過眠を引き起こす重要な原因の一つですので、次回も
う少し詳しくお話をしますね。
では、またお会いしましょう。
SEE YOU NEXT WEEK!