【自転車奔走記】第571回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第571回。

7月も中盤に差し掛かります。皆様いかがお
過ごしでしょうか?そろそろ、梅雨明けの兆
しが見えてきました。私が子供の頃、「雷が
鳴ると梅雨が明ける」とよく言われていまし
て、今でも雷がゴロゴロしだすと「そろそろ
梅雨明けかな?」と期待交じりに空を見上げ
ることがあります。で、この機会にこの真偽
を確かめてみました。色々調べた結果、例年
7月中旬は日本列島の近くに梅雨前線が停滞
し、前線に向かって南海上の高気圧から蒸し
暑い空気が流入することで雨雲がより発達し、
夕立や雷も増える傾向にあります。つまりそ
れは、非常に蒸し暑い空気がより多く送り込
まれ、夏の高気圧である太平洋高気圧が勢力
を強めている状況ということになります。太
平洋高気圧が勢力を強めると、その影響で停
滞していた梅雨前線を北上させ、日本列島が
太平洋高気圧の勢力範囲に収まり、結果梅雨
明けを迎える!というメカニズムだそうです。

ただ、梅雨前線が停滞していても、非常に湿
った空気が入り、大気の状態が非常に不安定
になる事があり、この時にも雷を伴いますが、
夕立などと違い激しい雨が長時間にわたって
続き大雨となることが多いようです。つまり、
梅雨明けはまだまだという事になりますね。
実は、「雷が鳴ると梅雨があける」って、も
しかしたら「風が吹いたら桶屋が儲かる」的
なものかと心配したんですが、意外に気象学
的な根拠もあってのお話でちょっと安堵して
います。

さて、暑い日が続いています。熱中症予防の
こまめな水分補給と室温管理、そして食中毒
などの衛生対策は、これからが本番と思って
しっかりお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73―24。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週から障害者福祉の具体的な施策内容につ
いてのお話となりますが、現在の障害福祉は
主に「障害者総合支援法」に則って行われて
いますので、同法についてのお話が中心とな
ります。その辺りはご了承をお願い致します。

では早速その障害者総合支援法について見て
いきます。『障害者総合支援法(正式名称は
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に
支援するための法律」)は、「障害者自立支
援法(2005年公布)」の内容を改正する形で
2013年4月から公布・施行されているもので、
障害のある方が、日常生活や社会生活を営む
上で必要な障害福祉サービスについて定めら
れた法律です。法律の立ち位置としては、高
齢者福祉での介護保険法に相当するものと考
えていただければOKかと思います。

この法律は、〇「障害のあるなしに関わらず、
共生する社会を実現すること」〇「全ての障
害のある方が身近な場所において、必要な日
常生活又は社会生活を営むための支援を受け
られること」〇「そのために社会における障
壁を解消していくこと」等が理念として掲げ
られていて、同法の目的が障害者の福祉その
ものを目的としているというよりは、社会全
体の在り方を包含的に変革していくことを目
的としていることに特徴があるとも言えます。

では、同法の概要を見ていきましょう。この
法律の対象となるのは…
①18歳以上の身体障害者、知的障害者、精
神障害者、②障害児(18歳以下の身体、知
的、精神に障害を持つ児童、そして③難病患
者(同法で指定された 366の疾病)となりま
す。特筆すべき点としては、精神障害の範囲
には発達障害も含まれる事、そして手帳(身
障、療育、精神保健)を所持していなくても
同法の対象となる場合があることを挙げるこ
とができますね。

さて、この法律で定められているサービスは、
障害の種別(身体障害・知的障害・精神障害
(発達障害を含む。)・一定範囲の難病)に
かかわらず全国共通の仕組みで行われる①自
立支援給付と、市町村の創意工夫により、障
害のある方の状況に応じて柔軟に実施できる
②地域生活支援事業に大別されます。①の自
立支援給付には、在宅で介護の支援を受ける
「介護給付」や就職のための訓練などを受け
る「訓練等給付」、そして医療費の支援であ
る「自立支援医療制度」などがあり、ご利用
者はこれらの制度を組み合わせて利用するこ
とができます。

また、②地域生活支援事業には、地域によっ
て差はありますが、障害のある方などからの
相談に対して情報提供等の支援を行う「相談
支援事業」や成年後見制度の利用が困難であ
る方を対象に費用を補助する「成年後見制度
利用支援事業」、重度障害のある人等に対し、
自立生活支援用具など日常生活用具の給付ま
たは貸与を行う「日常生活用具給付等事業」、
屋外での移動が困難な障害のある人について、
外出のための支援を行う「移動支援事業」な
どを挙げることができます。サービスの利用
は、まず市町村の窓口で申請を行い、所定の
手続きを経てからの利用となり、サービスの
費用については、介護保険と同様原則はサー
ビス実費額の1割分が自己負担となりますが、
所得(世帯所得)に応じた月額負担上限額が
設定されているのも特徴の一つですね。

というところで、障害者総合支援法の制度概
要を駆け足でお話してきました。次回からは、
もう少し具体的に制度のお話をしていく予定
ですので、
お楽しみにお待ちください。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆