【ケアマネの自転車奔走記】連載・第573回。
7月最後の日曜日、皆様いかがお過ごしでし
ょうか?ようやく全国的に梅雨が明けた様子
ですね。極端に短かった昨年とは違い、今年
は比較的長めの梅雨だったようで、ようやく
ジメジメの鬱陶しい季節から解放!と言いた
いところですが、今年も猛暑が続きそうな様
子ですね。くれぐれも熱中症や脱水症状には
ご注意ください。こまめな水分補給と室温管
理を欠かさず、健康に暑い夏を乗り切りまし
ょう!そして食中毒などの衛生対策も引き続
きお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73ー26。
【語句】
社会保障(制度)
【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。
【解説】
今週も引き続き、自立支援給付の一つ「介護
給付」のサービス内容等についてお話を続け
ます。まずは(5)『療養介護』です。療養
介護とは知的障害や精神障害がある方で、医
療機関での医療ケアに加えて、介護が常に必
要な方に、おもに昼間おいて支援や援助を行
います。援助の内容としては、機能訓練、療
養上の管理、看護、医療的な介護から日常生
活における世話になります。因みに、これは
障害者総合支援法に基づくもので、療養介護
の中でも医療関係のものは「療養介護医療」
と呼ばれています。
この療養介護とよく似たものが(6)『生活
介護』です。この生活介護は、障害者支援施
設などで常に介護を行う必要がある方に対し、
日中において入浴や食事、排泄といった生活
を送る上での介護から、調理や洗濯といった
家事の援助を行います。ここで注意してほし
いのが、下線部「日中において」という部分
です。これは入所と通所を問わずに、施設内
での日中の支援が対象となるという意味です。
とすると、施設等へ入所して生活している方
々の夜の介護や支援はどうなるのか?という
疑問が出てくると思いますが、それについて
は後述します「施設入所支援」という介護給
付で対応することになります。介護保険での
施設サービス(入所系)との違いですね。
他にも、生活や将来についての相談や助言だ
けでなく、コミュニケーションをや日常生活
を送る上で必要となる全般的な支援を行うと
共に、日中の生産活動などの提供も行う点も
大きな違いです。
続いては(7)の短期入所・ショートステイ
です。このサービスは、基本は自宅での介護
になるものの、介護者が冠婚葬祭や介護の休
息、病気や事故などの理由により自宅で介護
を行うことが困難になってしまった場合に障
害のある方に障害者支援施設や児童福祉施設
などに一時的に入居することが出来る障害福
祉サービスです。介護保険でのショートステ
イに対応するものと考えていただければOK。
因みに、このサービスには障害者支援施設に
おいて実施される「福祉型」と病院や診療所
などの医療機関で実施される「医療型」の二
類型があります。
続いては(8)『重度障害者等包括支援』。
このサービスは最重度の障害のある方のため
の障害福祉サービスで、常に介護を必要とす
る上に意思疎通に対して著しく支障がある方
に居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動
援護、生活介護、短期入所(ショートステイ)
などのサービスを包括的に提供するものです。
四肢の麻痺や寝たきりの状態、知的障害と精
神障害により行動上著しく困難な方が地域社
会や生活を送るために手厚い支援を行えるの
が特徴です。
そして最後が(9)『施設入所支援』です。
(6)の生活介護の部分で触れましたが、施
設に入所する方において、主に夜間に食事や
入浴、排せつ等の生活上の介護から、生活や
将来に関する相談を受けたり、それに対して
助言を行ったりと生活全般の支援を行います。
施設入所支援は基本的に夜間の支援になりま
すので、日中は生活介護などの障害福祉サー
ビスを合わせて行うことで、障害を抱えてい
る方の日常生活を支援していきます。この9
つが介護給付を構成するサービスとなります。
というところで今週はここまでとします。
次回から「訓練等給付」についてお話します。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆