【自転車奔走記】第568回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第568回。

6月最後の日曜日。皆様いかがお過ごしでし
ょうか?
梅雨空が続くと、たまの晴れ間は天
の恵みのように思えてきますね。ご利用者様
も、それこそ鬼の居ぬ間に洗濯ではないです
が、晴れた日に洗濯物や布団を干したり、掃
除やお部屋に風を通したりと忙しそうに動か
れています。もしかしたら丁度良い梅雨の息
抜きになっているのかもしれませんね。とは
いってもまだまだ梅雨は続きますし、気温も
上がってきました。熱中症予防のこまめな水
分補給と室温管理、そして食中毒など梅雨時
の衛生対策を万全にお願いします。あと、久
しぶりではありますが、新型コロナウイルス
の感染者がじわりと増えてきていると報告が
あります。感染予防にも十分配慮してお過ご
し下さい。
では【自転車奔走記】はじまり!
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たきび版:介語苑・73―21。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週も引き続き高齢者福祉の施策①老人福祉
施設についてお話します。

まずは(5)特別養護老人ホームです。この
施設は介護保険法では「介護老人福祉施設」
として指定の対象となっています。因みにで
すが、介護保険の施行前から「特養」や「特
養ホーム」と略して呼称されることが一般的
であったためか、私の属する介護保険の業界
でも「介護老人福祉施設」という呼称はあま
り使われず、特養と呼ばれることが多い感が
あります。

さて、この特別養護老人ホームと介護老人福
祉施設ですが、施設の設備や人員基準、サー
ビスの内容などは殆ど一緒なんですが、入所
の基準に違いがあります。介護老人福祉施設
では入所の基準は要介護3以上(一部特例あ
り)の介護認定者となっていますが、特別養
護老人ホームにおいては、「六十五歳以上の
者であつて、身体上又は精神上著しい障害が
あるために常時の介護を必要とし、かつ、居
宅においてこれを受けることが困難なものが、
やむを得ない事由により介護保険法に規定す
る地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人
福祉施設に入所することが著しく困難である
と認めるとき(以下略)」とされています。

つまり、介護老人福祉施設の入所対象者であ
って、かつ介護保険での入所が困難(虐待を
受けていたり、認知症など理由で意思能力が
乏しいなどの理由)な場合に、市町村長の措
置という形で入所します。

続いては(5)の軽費老人ホームです。この
施設は、60歳以上で、高齢等のため独立し
て生活するには不安がある方、または自炊が
できない程度に身体機能の低下が認められる
方であってかつ家族による援助を受けること
ができない方が対象となっています。そして
施設の内容は、無料または低額な料金で食事
サービスその他日常生活上の必要な便宜を提
供し、安心して暮らせるように支援すること
を目的としています。この施設には、A型給
食や日常生活に必要な便宜など(入浴の準備、
緊急時の対応相談など)を提供するA型、食
事が給食ではなく自炊が原則となるB型、そ
して給食や日常生活に必要な便宜などに加え、
介護が必要になった場合には必要なサービス
を受けることができるケアハウスなどの類型
があります。

続いて(6)の老人福祉センターです。老人
福祉センターとは、地域の高齢者を支援する
施設です。無料又は低額な料金で60歳以上
の高齢者に関する各種の相談(生活相談や保
健相談など)に応じたり、健康の増進(健康
増進を図るための栄養、運動等の指導や後退
機能の回復訓練など)生業や就労の指導、教
養の向上及びレクリエーションのための便宜、
老人クラブの運営援助などを総合的に提供す
ることを目的としています。施設には市町村
が設置する特A型、そして社会福祉法人や地
方公共団体が運営するA型及びB型の3種類が
あります。

そして最後は(7)老人介護支援センターで
す。この施設は自宅で暮らしている援護が必
要な高齢者や援護が必要となるおそれのある
高齢者、その家族の方等からの相談に応じて
介護等に関するニーズに対応した各種の保健、
福祉サービス(介護保険を含む)が総合的に
受けられるように市区町村等関係行政機関、
サービス実施機関、居宅介護支援事業所等と
の連絡調整等を行うことを目的としています。

因みに「在宅介護支援センター」と呼ばれる
ことが一般的ですが、法律上は老人介護支援
センターとして規定されています。

というところで今週はここまでとします。
次回もお楽しみにお待ちください。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆