【ケアマネの自転車奔走記】連載・第551回。
2月最後の日曜日です。皆様、いかがお過ごしで
しょうか?3月が近づくにつれ、足音だけだった
春もおぼろげながらその姿が見えてきたような気
がしています。この時期は冬の名残と春の到来を
同時に楽しむことができる、ある意味味わい深い
時期ではありますが、まだ油断は禁物!冬場の注
意事項には引き続きご注意下さい。新型コロナウ
イルス感染症、インフルエンザにつきましても行
政の情報をしっかり確認して頂き、引き続き十分
な警戒と対策をお忘れなく。
では、【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73―6。
【語句】
社会保障(制度)
【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、国や
地方公共団体等が一定水準の保障を行う制度(セ
ーフティネット)。
【解説】
今週は日本の社会保険制度の最後、(5)の労災
保険についてのお話となります。労災保険、正式
には「労働者災害補償保険」と呼びます。その目
的は雇用されている立場の人(労働者)が、業務
に伴って起きた出来事や通勤途中に起きた出来事
に起因するケガや病気、障害を発生した場合、或
いは死亡した場合に保険での給付を行う制度です。
以前お話した健康保険とは違い、主に被雇用者が
その業務上の事由で発生した怪我や病気が対象に
なる保険という事になりますね。この保険は先日
お話をした雇用保険と同じく政府が管掌する保険
(政府管掌保険)で、原則として 1人でも労働者
を使用する事業は、業種の規模を問わず全てに適
用されます。因みに、労災保険における「労働者」
とは、「職業の種類を問わず事業に使用される者
で、賃金を支払われる者」を指しています。
つまり労働者であればアルバイトやパートタイマ
ー等の雇用形態は関係ないということですね。ま
た、保険料については、全額が事業主負担となっ
ている点も特徴と言えます。続いて労災保険の給
付についてお話します。種類は全部で8つありま
して、①療養補償給付②障害補償給付③休業補償
給付④遺族補償年金⑤葬祭料⑥傷病補償年金⑦介
護補償給付⑧そのほかの給付(二次健康診断等給
付)となっています。各々の細かな説明について
は今回は省略しますが、業務上の事故や怪我で治
療や入院、通院が必要になった時の療養費やその
間の生活補償、障害が残ったり万が一の場合の補
償など、健康保険等に比べると補償の内容は手厚
くなっている点が特徴ですね。注意点として、申
請に時間がかかる事、そしてその間の治療費や入
院費については立て替えが必要になりますが、立
て替えには健康保険は使えないので労災病院や労
災指定病院での受診が必要であることを挙げるこ
とが出来ますね。
というところで、労災保険についてのお話を終わ
ります。これにて4つの柱の1本目である社会保
障についてのお話は終了、次回からは2本目の柱、
【社会福祉】についてのお話になります。お楽し
みにお待ちください。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆