【自転車奔走記】第536回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第536回。

11月最初の日曜日、皆様いかがお過ごしでしょう
か?
毎年11月になると、利用者さんのお宅を訪問
するたびに「今年もあと2か月、本当に日の経つの
は早いですね~」というお話が出てきます。これが
来月になると『今年もこの月で終わりか…本当に日
の経つ…(以下略)』となるんですが(笑)。要は、
11月になると私達はそろそろ年末モードに入って
くるのだろうなと言うことです。ですが、年末モー
ドはもう少しお待ち頂いて、季節の変わり目も終盤
ですし、これからグッと気温も下がって冬支度を始
めるような寒い日が増えてきます。日々の体調管理
には十分お気をつけ下さい。また、インフルエンザ
の予防接種はお済でしょうか?まだの皆様は早めの
接種をお願いします。新型コロナウイルス感染症も
「第8波」なんて話を時々耳にするようになりまし
た。気を緩めず、基本的な感染対策をこれまで通り
しっかり行って予防をお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・72-38。

【語句】
睡眠障害

【意味】
睡眠に関連した多種多様な病気の総称。 不眠症や
過眠症、中途覚醒や入眠障害などがある。

【解説】
今週は『睡眠12箇条』の第11条について。

第11条
いつもと違う睡眠には、要注意。

(解説)
この条は今までとはやや違い、睡眠問題の裏に隠
れている可能性がある様々な病気について注意を
呼び掛けています。まずは「睡眠中の身体の変化」
です。寝ている時に激しいいびきや脚の不快感な
ど身体の変化があった場合、専門的な治療を要す
る病気が隠れていることがあります。睡眠中の激
しいいびきは、喉のところで呼吸中の空気の流れ
が悪くなっていることを示すサインであり、睡眠
時無呼吸症候群などの睡眠中の呼吸に関連した病
気の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群につ
いては以前お話しましたが、高血圧や脳卒中など
様々な生活習慣病の原因になることが知られてい
ます。

ただ、適切な治療を受けることで症状が改善し病
気のリスクが減ることも示されていますので、睡
眠時無呼吸症候群の予防と早期発見が重要である
ことは言うまでもありません。睡眠中のいびきを
自覚するのはなかなか難しいですが、同居する家
族様からの指摘や日中の眠気などから気付くこと
も多いですね。

続いて、就寝時の足のむずむず感や熱感はレスト
レスレッグス症候群、そして睡眠中の手足のぴく
つきは周期性四肢運動障害の可能性が考えられま
す。この二つも以前お話しましたが、これらの病
気があると一定時間眠っても休息感が得られず日
中に異常な眠気をもたらすことがあります。他に
も睡眠中の歯ぎしりがある人は顎関節の異常や頭
痛を持つことが多いことが示されています。この
ように、睡眠中の身体の変調や日中の強い眠気は、
何らかの病気のサインであることも十分考えられ
るという事です。ですので、特に睡眠中の身体の
不調に関しては、いずれも医師や歯科医師に早め
に相談することが大切になってきます。このよう
な身体的変調とは別に、「睡眠中の心身の変化」
にも注意が必要です。例を挙げれば、うつ病の多
くでは、寝つきが悪く早朝に目が覚めたり、熟睡
感がないなどの特徴的な不眠症状を示します(一
部のうつ病では過眠症状が現れることもあり)。

逆に言えば、不眠などの睡眠問題の裏にはこのよ
うな心身の変調も隠れている可能性があるという
事です。もし、こうした特徴的な睡眠障害を初期
のうちに発見し適切に治療することができれば不
眠の解消だけではなく、その原因となっている心
身の不調に伴う病気の悪化を予防することにもつ
ながります。さらに言うと、きちんと睡眠時間が
確保されていても日中の眠気や居眠りで困ってい
る場合は、ナルコレプシーなどの過眠症の可能性
もあるので、医師による適切な検査を受け、対策
をとることが非常に大切になります。

今までの条は睡眠問題を日常生活の改善から解消
しようというアプローチでしたが、この条は病気
と睡眠との関係について、そして睡眠問題の裏に
隠れる病気の存在について警鐘を鳴らすものなん
ですね。そして次回お話する12条では、本条の
内容も踏まえての、睡眠問題に対する私達の向き
合い方について述べています。
というところで、今週はここまで。
次回は睡眠12箇条の最後となります。
では、またお会いしましょう。

日曜日のお相手、広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆