【自転車奔走記】第653回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第653回。

12月最初の日曜日となります。皆様いかが
お過ごしでしょうか?いよいよ師走に突入で
すね。何かと気忙しくなる時期なので、健康
面がやや疎かになりがちです。体調管理、そ
して手洗いやマスクなど日頃の感染症対策は
万全にお願いします。またインフルエンザや
新型コロナウイルスのワクチン接種も、まだ
の方はお早めにご検討下さい。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73ー93。

【語句】 
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週も日本の労働衛生の施策についてお話し
ます。まずは④【有害物質対策と安全衛生教
育】から。化学物質や粉塵、騒音などの職場
での有害要因による健康被害を防止するため、
厚生労働省は労働安全衛生法での基準規定や
「化学物質等に係る労働者の健康障害予防」
に関するガイドラインなどを設けて、その対
策に当たっています。また、安全衛生教育の
強化を通じて、危険の予防と対応方法につい
ての意識を高め、労働者が安全に働ける環境
を推進しています。

因みに、「有害物質」というと粉塵や重金属、
有機化合物を思い浮かべますが、近年は感染
症リスクのある消毒薬やウイルスなどを扱う
場合についても、その安全な取り扱いのため
のガイドラインが導入されました。有害物質
は、それらを取り扱う人に対して健康へのリ
スクを生じさせます。ですが、例えば飛散や
流出、場合によっては不適切な廃棄などが起
こると、周辺環境や住民に対しても深刻な健
康リスクを生じさせる可能性があります。公
衆衛生の視点から、有害物質への対応は、そ
れらを取り扱う人や事業者だけでなく、地域
社会や環境全体にも配慮することが必要とな
っています。

続いては⑤【健康的な職場づくりの促進】で
す。労働者の健康を守ること、そして近年よ
く耳にする生産性の向上のために、いわゆる
(ヒトと場所)である労働環境の向上、健康
的な職場環境の増進は、重要な位置を占める
ようになってきました。皆様がご存知の通り、
働き方改革や健康経営といった取り組みがこ
こ十数年進んでいて、禁煙の推奨、適度な運
動やバランスの取れた食事の奨励、感染症予
防の対策などが職場などで行われています。

また、ストレスチェックやワークライフバラ
ンスの見直しなど、職場のメンタルヘルスケ
ア対策も充実してきています。公衆衛生の視
点から見ると、健康的な職場環境が促進され
ることで、職場での健康意識が向上し、生活
習慣病の予防や感染症の拡大防止など、社会
全体の健康増進が期待できます。

以上で労働衛生についてのお話はおしまい!
社会保障における公衆衛生の章も終了となり
ます。そして、これをもって大テーマである
「社会保障(制度)」も終了となりました。
思い返すと、テーマ連載が始まったのが20
23年の1月、回を重ねていつの間にか2年
近く続いた、大河ドラマならぬ大河連載とな
ってしまいました(笑)。

皆様、長きに渡るお話にお付き合いいただき
ありがとうございました!
次回からは連載テーマの総仕上げ、『日本の
社会保障制度』について、今までのお話をふ
まえた「まとめ」をお送りいたします。
楽しみにお待ちくださいませ。
因みに、次の新テーマの準備は着々と進んで
いますよ(^^)。

では、また来週お会いしましょう。
お相手は広森でした!
See You Next Week☆