【ケアマネの自転車奔走記】連載・第609回。
4月最初の日曜日です。皆様、いかがお過ご
しでしょうか?先月までの肌寒さが嘘のよう
に暖かく、日中は汗ばむ日も増えてきていま
すね。桜が終わり、田んぼの代掻きが始まる
と、いよいよ春も盛り。どんどん暖かくなり
過ごしやすくなるのはありがたいですが、花
粉症のワタシはこれからが症状の盛り!気が
重い毎日です…
皆様も、体調管理は万全にお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73ー59。
【語句】
社会保障(制度)
【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。
【解説】
今週は保健所の事業の3番目、「健康増進と
病気の予防」についてお話します。まずは健
康の増進について。この事業は主に健康増進
法(平成14年)に基づいて行われるもので
す。この法律では健康増進事業というものが
定められていて、都道府県が作成する健康増
進計画をベースに市町村が実施主体となって
行うものなんですが、保健所は「市町村が地
域特性等を踏まえて健康増進事業を円滑かつ
効果的に実施できるよう、必要な助言、技術
的支援、連絡調整及び健康指標その他の保健
医療情報の収集及び提供を行い、…(厚生労
働省「健康増進事業実施要領」より抜粋)」
とされています。
つまり、②「健康危機管理」の回でお話した
ように、調整役、司令塔的な役割を担ってい
ることになります。因みに健康増進事業には
(健康手帳の交付)や(健康教育)(健康相
談)などがあり、メタボリックシンドローム
や禁煙など、健康の維持、増進に関する事業
を幅広く行っていますね。詳細は何かの機会
があればご紹介したいと思います。
続いて「病気の予防」についてのお話。前回
の健康危機管理とも交差しますが、感染症等
予防を真っ先に挙げることができると思いま
す。保健所が行う感染症等予防は「エイズや
性感染症、結核、そして伝染病その他の疾病
(地域保健法)」と定められています。エイ
ズ・性病についてはHIVや性病の検査、相談、
そして啓発事業などを実施しています。伝染
病や感染症等については、前回の健康危機管
理と同様の対応を行っています。
そして結核予防については、病気の発生動向
の調査や把握、分析を行いながら対応にあた
り、結核感染者の治療には保健所の保健師が
直接治療薬の服薬確認を行うなどの対応を取
っています。そして、これらの病気に加え肝
炎の予防・対策も保健所の重要な事業となっ
ています。B型肝炎やC型肝炎などのウイル
ス性肝炎については、国の事業として肝炎の
予防の推進と肝炎検査の質の向上が謳われて
いて、保健所もその中核的な機関として肝炎
の相談や検査などの事業を行っているんです。
最後になりますが、保健所は「食」の面から
も病気の予防や健康の増進に取り組んでいま
す。例えば給食施設への栄養管理面での指導、
地域の食育の推進、そして食品の栄養表示基
準制度や虚偽誇大表示についての相談、指導
も行っています。今回お話したのはほんの一
部になりますが、これだけでも保健所が様々
な事業を行っていることがわかりますよね。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆