【自転車奔走記】第652回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第652回。

11月最後の日曜日となります。皆様いかがお
過ごしでしょうか?師走に向けて、普段なら
何気なく通り過ぎてしまう街の雰囲気や様子
が、徐々に変わっていく様は見ていて楽しい
ものですね。
先日も、赤と緑そして白でデコ
レートされたお店に目が留まりました。普段
は全く気付かなかったので、「こんなところ
にお店があったのか」と見てみれば『観葉植
物専門店』の看板が。
あれっ!観葉植物って
「観用」ではなく「観葉」!?
なるほど、観
葉植物とは花弁ではなく葉を愛でる植物の事
を指すんですね!
恥ずかしながら、半世紀以
上生きていて、初めて知りました…。
まだま
だ知らないこと、勘違いしたままのことは沢
山ありそうです。

さて皆様、だんだん冬らしくなってきました。
体調管理、そして手洗いやマスクなど日頃の
感染症対策は万全でしょうか?インフルエン
ザ、新型コロナウイルスのワクチン定期接種
も、まだの方はお早めにご検討下さい。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73ー92。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週も引き続き日本における労働衛生の施策
についてお話します。早速③の【労働時間の
規制と過労死対策】から始めます。長く続い
た経済の停滞、慢性的な人材、人員不足など
を背景とした長時間労働が原因とされる心身
の不調や自死などの問題は、ここ十数年で急
激に増えてきています。その影響も含め、労
働時間に関する規制や休憩時間の管理を通じ
て、過重労働による健康被害を防ぐ取り組み
が官民で進められています。

公衆衛生の視点からみると、長時間労働の抑
制や働き方改革により、過労死や過労による
病気を予防することができ、これは労働者の
みならず家族や社会にも広く良い影響を与え
ています。働きやすい職場環境を整えること
は、健康的な働き方の普及に繋がり、労働者
だけでなく家族を始めとした社会全体の心と
体の健康の増進に寄与する事が期待できます。

続いては④【健康診断の義務化】を取り上げ
ます。企業には、従業員に対して定期的に健
康診断を実施する義務があります。これは労
働者の健康状態を定期的に把握し、早期の疾
病発見や職場環境による健康への影響を確認
するためです。特に、有害物質や粉塵などを
取り扱う特定業務に従事する労働者には、特
殊健康診断も行われ、リスクの高い職業病を
予防する取り組みが進められています。

ここで少し「産業医」のお話をします。産業
医とは、職場での労働者の健康管理を専門と
する医師で、労働者の健康と安全を守り、快
適な作業環境を整えるために企業内で活動す
る専門家で、労働安全衛生法に定められてい
る制度です。常時50人以上の労働者を雇用す
る事業場では、産業医の選任が義務付けられ
ていて、労働者が有害物質を取り扱う業務や
過重労働が想定される職場では、産業医の活
動が特に重要となります。

産業医としての活動は(1)労働者の健康管
理(2)職場環境の管理(3)メンタルヘル
スの支援(4)労働時間や勤務形態に関する
助言(5)健康教育の実施を挙げることがで
き、職場の健康管理を通じて労働者個人の健
康を守るだけでなく、社会全体の健康レベル
向上にも貢献しています。産業医の制度は公
衆衛生の視点から見ると非常に重要で、職場
での疾病や過労、メンタルヘルス問題を予防
することは、医療費削減や生産性向上、生活
の質の向上に繋がります。また、産業医は職
場環境の改善を通じて地域社会や環境全体に
良い影響を与える役割も担っています。

というところで今週はここまでとします。
次回も引き続き日本における労働衛生の施策
についてお話します。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
See You Next Week☆