【ケアマネの自転車奔走記】連載・第638回。
お盆明けの日曜日、皆様、いかがお過ごしで
しょうか?オリンピックでは日本選手団が大
活躍でしたね!また、甲子園でも熱戦が繰り
広げられています。熱いスポーツ界は大歓迎
ですが、暑い日はそろそろ遠慮したいですね。
これだけ猛暑が続くと、体力も落ちてきてい
る方がいらっしゃると思います。その状態で
は、でたとえ軽い脱水や高体温症であっても
場合によっては深刻な状態に陥ることがあり
ますので、くれぐれも毎日の熱中症対策は万
全に万全を重ねてお願いします。
そして、台風も増えてきました。先日の南海
トラフ地震臨時情報もあります。災害対応は
日頃の心構えも大切ですが、日ごろからの準
備が大事です。避難経路、非難場所の確認や
家族や友人などとの連絡手段の確認、食料、
水、燃料などの災害備蓄の準備、改めてもう
一度確認をお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73ー78。
【語句】
社会保障(制度)
【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。
【解説】
今週は日本での生活習慣病対策について、公
衆衛生の視点からお話をしていきます。先週
も少し触れましたが、私たちの健康、特に中
高年以降の健康の維持には、生活習慣病への
対策が非常に重要になってきます。国として
も様々な施策でそれらの支援や後押しをして
いるんですが、一番大切なのは私たち自身の
意識と継続。生活習慣病とその予防策につい
てしっかりとした知識を持って、そして自分
でできる範囲で、無理なく継続して実践して
いくことが肝です。このことは初めに述べさ
せていただきますね。
では、本題に入ります。
日本における生活習慣病対策は、公衆衛生の
観点から見ると次のようにまとめることがで
きます。(1)「健康教育と啓発活動」は、
小中高での健康教育を通じて、子供たちに健
康的な生活習慣の重要性を教える学校教育、
自治体等が主催する中高年を対象とした運動
習慣をつける健康教育などを挙げることがで
きます。啓発活動については、テレビ、ラジ
オ、インターネットを活用して、一般市民に
対する健康情報を広く提供したり、啓発のた
めのチラシやパンフレットの配布などを挙げ
ることができます。また、生活習慣病予防の
啓発のための地域イベントや運動イベントも
よく開催されていますね。
続いては(2)「健康診断と早期発見」です。
職場や地域での定期健康診断を奨励し、早期
発見と早期治療を促進する定期健康診査はご
存知でしょうし、40歳以上の成人を対象に行
われる、特定健康診査(メタボ健診)では、
リスクの高い人を早期に特定して、生活習慣
を見直す一助としての保健指導が行われてい
ます。
次に(3)「予防医療の推進」を挙げること
ができます。以前お話をした予防接種をはじ
め、栄養士による食事指導や、バランスの取
れた食事を提供するプログラムを実施する
「栄養指導」や、健康運動指導士や健康運動
実践指導者による健康のための体つくりプロ
グラムやフィットネスプログラム、地域での
スポーツイベントなどの「運動指導」などが
あります。
そして(4)「地域保健活動」も非常に重要
な役割を持っています。代表的なものを挙げ
ると、保健所が行う地域保健活動の中心とし
ての生活習慣病予防プログラムを企画・運営
があります。そして私たち福祉・介護分野で
は、医療・介護・福祉が連携して、地域住民
の健康管理を支援する「地域包括ケアシステ
ム」というものもあります。そして、これら
の施策に関連した法律の例として「健康増進
法」を挙げることができます。この法律は、
「健康日本21(二十一世紀における国民健康
づくり運動)」を中核とした国民の健康づく
り・疾病予防を更に積極的に推進するために、
医療制度改革の一環としてつくられた法律で、
平成14年公布、令和2年に改正が行われて
います(人が多数集まる施設等の原則全面禁
煙など)。
少々駆け足で見てきましたが、今回ご紹介し
たのはほんの一部で、他にも様々な施策や対
策が取られています。「健康寿命」という文
言も一般的になってきている昨今、今回のお
話を機に、生活習慣病対策に関心を持ってい
ただければ幸いです。
というところで今週はここまで。
次回をお楽しみに。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆