【自転車奔走記】第605回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第605回。

3月になって周期的に天気が変化しています
ね。皆様、いかがお過ごしでしょうか?晴天
と雨天、日中の小春日和と朝夕の冷え込み、
体調を崩しやすい要素が山盛りです。不安定
な気候は季節の変わり目の特徴で、この時期
は春の近づきの予兆なんですが、その分しっ
かり体調管理をしないと、梅見・花見が楽し
めなくなりますね(^^)。
改めて体調管理は万全にお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73ー55。

【語句】 
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、
国や地方公共団体などが一定水準の保障を行
う制度(セーフティネット)。

【解説】
今週から『保健所・保健センター』について
のお話になります。保健所や保健センターは、
私たちにとって非常に身近な機関である反面、
実際にはどのような事業をしているのかその
全体像がなかなか分かりにくかったりします。
ですので、まずは保健所・保健センターの行
政上の立ち位置、そして管掌する業務の概略
をお話したのち、個別のお話に入る予定をし
ています。

では、まずは保健所・保健センターの行政上
の立ち位置。保健所や保健センターは『地域
保健法』という法律に則って設置される機関
です。この地域保健法ですが、元々は戦前に
結核などの感染症予防や生活の衛生向上を目
的として制定され、今の保健所の源泉となる
期間も当時に設立されています。そして時を
経て、1994年に今の地域保健法が制定さ
れ、今回のテーマである保健所や保健センタ
ーの役割分担などが定められました。

では、同法で保健所と保健センターがどのよ
うな役割分担になっているか見てみましょう。
まず保健所について。保健所は地域住民の健
康や衛生を支える広域的・専門的・技術的な
拠点としての位置づけを持つ機関です。設置
主体は都道府県、政令指定都市、中核市、特
別区になります。一方の保健センターは、同
じ地域保健法を根拠としますが、設置主体が
市町村になりますので、その数は保健所に比
べてかなり多くなっています。その目的も保
健所に比べてもっと身近で、地域における母
子保健や老人保健などの拠点としての位置づ
けを持ち、地域住民が直接受ける健康づくり
に関するサービスの提供を業務の中心として
います。

と、教科書的にお話をしましたがどうでしょ
うか?やっぱり少し分かりにくいですよね。
ですので、ざっくりとまとめてみます。

保健所は設置主体が都道府県や政令指定都市
などの規模の大きな自治体で、広域的、専門
的な立場で対物保健サービス(医療関係施設
や生活衛生施設等への許認可や監視指導を行
う業務)をメインに対人保健サービス(住民
に対して相談、啓発、指導等を行うとともに、
サービスの調整を行う業務)を行います。そ
して保健センターは各市町村に設置され、よ
り地域住民に近い場所で母子保健や成人・高
齢者の保健(健康診断など)などの対人保健
サービスを行います。

そして、両者は役割分担という形で補完し合
いながら地域の保健・公衆衛生の増進を図る、
という構図になりますね。保健所は広域的・
専門的な権能や役割を持ち、保健センターは
身近な保健事業を担当するとご理解ください。
というところで今週はここまで。次回は保健
所の持つ機能やその事業内容についてお話し
ます。ではまたお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆