【ケアマネの自転車奔走記】連載・第529回。
明日は敬老の日、皆様いかがお過ごしでしょうか?
ようやく、日中も秋の空気を感じられるようになっ
てきた気がします。日中の蝉の声も殆ど聞こえなく
なり、そのかわりに虫の音が夜にこだまするように
なってきました。今年は秋の大型連休という訳には
いきませんが、行楽やお彼岸などお出かけにも適し
た日が続きそうですね。ですが、まだまだ日中は暑
いです!こまめな水分補給や室温管理など、脱水症
や熱中症の予防をお願いします。そして新型コロナ
ウイルス感染症についても収束の傾向にはあるみた
いですが、手洗い、マスクの適切な着用、密の回避、
こまめな換気など基本的な感染予防対策をしっかり
行いつつ、引き続き感染予防に努めて下さいませ!
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・72-32。
【語句】
睡眠障害
【意味】
睡眠に関連した多種多様な病気の総称。 不眠症や過
眠症、中途覚醒や入眠障害などがある。
【解説】
引き続き『睡眠12箇条』についてお話をします。今
週は第3条と第4条を見ていきましょう。
第3条 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
(解説)この箇所では、睡眠不足と生活習慣病の関係
について述べています。近年、睡眠時間が不足してい
る人や不眠がある人は、生活習慣病になる危険性が高
いことがわかってきて、睡眠不足や不眠を解決するこ
とで、生活習慣病の発症を予防できるとされています。
睡眠不足を引き起こす原因の一つに「睡眠時無呼吸症
候群」を挙げることができます。以前にもお話をした
ように睡眠時に息の通りが悪くなって呼吸が止まる病
気ですが、この病気を治療しないでおくと高血圧、糖
尿病、ひいては不整脈、脳卒中、虚血性心疾患、歯周
疾患などの危険性を高めます。つまり、睡眠不足(こ
の場合は睡眠時無呼吸症候群に起因します)が生活習
慣病の発生率と切り離せない関係にあるという事にな
ります。不眠や睡眠不足の裏には何か原因があるとい
うことは以前にもお話しました。良い睡眠を得るため
には、不眠の原因を把握してしっかり治療をすること
が重要ですよね。そして、良い睡眠を得ることが生活
習慣病の予防に繋がるケースが多々存在するという事
をこの条文は表しています。
第4条 睡眠による休養感は、心の健康に重要です。
(解説)「寝つけない」、「熟睡感がない」、「早朝
に目が覚めてしまう」、「疲れていても眠れない」等
の不眠症状は、こころの病の症状として現れることが
あることを述べています。特に、眠っても心身の回復
感がなく、気持ちが重たく、物事への関心がなくなり、
好きだったことが楽しめないといったことが続く場合
には、鬱の可能性があります。うつ病になると9 割近
くの人が何らかの不眠症状を伴い、中でも睡眠による
休養感の欠如は、最も特徴的な症状と考えられていま
す。また、不眠の症状がある人は、うつ病にかかりや
すいということも知られるようになりました。うつ病
に限らず、睡眠時間が不足していたり、不眠症のため
寝床に就いても眠れなかったりして、睡眠による休養
感が得られなくなると、日中の注意力や集中力の低下、
頭痛やその他のからだの痛みや消化器系の不調などが
現れ、意欲が低下することが分かっています。ここで
の重要なポイントは、どれだけ眠ったか?という睡眠
の時間ではなく睡眠そのものの質、つまり熟睡感であ
ったり起きた時のすっきり感であったり、睡眠の満足
度がこころの健康には非常に大切であるという事です。
というところで今週はここまで。
次回も引き続き睡眠12箇条についてのお話です。
日曜日のお相手、広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆