詠うことは残すこと。

1987年の今日7月6日、歌人である
俵万智さんの『サラダ記念日』が発刊。

〝この味がいいねと君が言ったから
7月6日はサラダ記念日〟

という一首は、当時の社会現象にまで
なり、短歌や俳句や川柳などに興味のない
層を含め多くの人が知ることとなります。
今振り返っても、瑞々しい作品ですね。

ここ数年、テレビ番組などの影響から
再び短歌ブームが到来しています。
ご利用者様の中にも、自作の川柳や俳句を
したためる方は少なくありません。
また、スタッフやその家族も同様です。

「詠う」という行為は、自分自身の
「ある瞬間」を切り取る事でもあります。
つまり感覚や感情を「残す」こと。
後年それを読んだ誰かが、そこにいた
誰かに思いを馳せ、風景を想像する。

とても短い、情景の置き土産。
ただ一度しかない2022年の夏を
歌にして残すのも粋かも知れません。