【自転車奔走記】第546回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第546回。

1月も後半戦に差し掛かりました。皆様、いかが
お過ごしでしょうか?比較的暖かな日が続いてい
ましたが、また寒くなりそうな気配です。体調管
理やヒートショックなどの冬場の事故には十分ご
注意下さい。新型コロナウイルス感染症、インフ
ルエンザにつきましても引き続き十分な警戒と対
策を御講じ下さい。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・73ー2。

【語句】
社会保障(制度)

【意味】
「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、国や
地方公共団体などが一定水準の保障を行う制度
(セーフティネット)。

【解説】
日本の社会保障制度についての連載、本日より始
まります。どうぞよろしくお付き合いをお願いし
ます。最初は①日本の社会保障制度についてのお
話となります。

まずは我が国の社会保障制度の簡単な歴史からお
話します。現在に繋がる日本の社会保障制度は戦
後すぐ、いわゆる戦後復興期から始まりました。
当時は戦後の混乱が続いている時代で、社会保障
の制度の内容も主に戦争被災者や生活困窮者の緊
急的な『救済』を目的としたものでした。そして
昭和30年~40年の高度成長期に至り、国民の
生活が右肩上がりに豊かになっていく時代に合わ
せるように今でも続く国民皆保険制度や皆年金制
度が始まり、社会保障の目的も『救済』から所謂
『防貧』へとシフトしていきます。そして同時に
社会保障の内容も広がりをみせ福祉元年とも称さ
れた(昭和48年)高福祉の社会保障制度へと発展
を遂げました。

ですが、高度経済成長期も終焉を迎え社会経済が
安定化する、つまり右肩上がりの経済成長がない
時代を迎えるとともに、社会保障の制度の内容も
社会経済の変化に応じた見直しが始まります。そ
して、平成になると加速する少子高齢化問題や後
年に「失われた20年」と称される日本経済の長
期低迷が続き、社会保障の制度も大幅な内容の見
直しが始まりました。そして令和の今、少子超高
齢社会は加速し、社会構造も複雑化することで社
会保障制度そのものの持続可能性が問われるなど、
まさに時代の大きな曲がり角に立っている状態で
あると言えます。

この社会保障の歴史から、社会保障制度はその時
々の社会情勢、社会経済の状態と不可分の関係に
あることを読み取っていただければ幸いです。あ
る意味、社会保障制度はその時代の日本を陰画と
して映す鏡かもしれませんね。さて、このような
歴史を経てきた日本の社会保障制度ですが、この
社会保障制度には【四つの柱】と称されるものが
あります。①社会保険②社会福祉③公的扶助④保
健医療・公衆衛生の4つで、この4分野が日本の
社会保障制度を構成する根幹部分になります。そ
れぞれの分野では、例えば年金制度であったり生
活保護制度であったりと、様々な機能をもった社
会保険の制度があり、状況に応じてそれぞれを活
かしながら私たちの生活のセイフティーネットと
して役立っている訳です。

というところで今週はここまで。
次回は四つの柱のそれぞれの制度内容についてお
話をしていきます。
では、またお会いしましょう。
お相手は広森でした!
SEE YOU NEXT WEEK☆