【自転車奔走記】第497回。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第497回。

1月も中盤にさしかかりました。皆様、いかが
お過ごしでしょうか?今年の冬は冬らしい寒い
日が多いような気がします。五十路越しの私に
とって、寒さは齢を経るごとに体にこたえるよ
うになっています。でも、やっぱり冬は寒い方
が風情があるというか、寒い冬の夜に暖かい家
で過ごす安心感というか温かみは冬の愉しみの
一つとして大切にしたいですね。

ただ、風情も大事ですが、ヒートショックなど
冬場の事故には十分な注意をお願いします。加
えて、風邪予防とコロナ予防も基本を守り、各
自が対応をお願いします。
では【自転車奔走記】はじまります!
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たきび版:介語苑・72-2。

【語句】
睡眠障害

【意味】
睡眠に関連した多種多様な病気の総称。 不眠
症や過眠症、中途覚醒や入眠障害などがある。

【解説】
今週から睡眠障害についてのお話になります。
睡眠障害と一口に言いましたが実はなかなか
複雑でして、症状や原因も多岐に渡ります。
ですので、まずは大元の「睡眠とはなにか?」
についてのお話から始めることにします。

睡眠、つまり「眠る」という人の生理活動で
すが、実はまだまだ解明されていない部分が
沢山ある分野でもあるんですね。一昔前は睡
眠は脳の機能活動低下によるもの、つまり起
きている時間(覚醒時)に休む間もなく働き
続ける脳を休めるために起きる人の生理的防
衛活動であると考えられていました。ですが
最新の研究では、睡眠とは脳幹下部の神経細
胞によって起こる神経活動であると考えられ
るようになっているワケです。つまり、睡眠
とは脳の機能低下(例えて言うなら電池切れ
状態)というネガティブな現象ではなく、神
経活動という人体にとって能動的な何かしら
の意味を持つ生理的な活動、寝ている間しか
行えないような特別な生理的活動を行ってい
る時間という事になります。

正直、寝ている時間は脳や身体の休憩時間だ
と思っていた私にとっては驚きの事実でした
が、最新の研究では睡眠はそれ自体が人間の
生理的活動に不可欠な意味をもつものとのし
て捉え直されているんですね。では、その睡
眠時に行われる脳の神経活動は人間にとって
どのような役割を持つのか?と言いますと…

①身体の疲労回復②ホルモン分泌や免疫力が
増強による身体組織の修復、という「身体の
健康維持の役割」と、③脳の休養とメンテナ
ンス④情報や記憶の整理と定着、などの「脳
のシステム維持の役割」、この4つを代表的
なものとして挙げることが出来ます。これら
の活動の詳しい内容は次週にお話しますが、
脳や身体は睡眠時もしっかり活動していて、
覚醒後の私達が十分なパフォーマンスを発揮
できるようなメンテナンス作業をしているん
です。人間はコンピューターや機械ではあり
ませんが、電子的に安定した制御を行える機
能を備えている筈の身近にあるスマフォや家
電でも、定期的にしっかりとしたメンテナン
スを行わないと十分な機能を発揮できないこ
とから類推すると、人間にとってのメンテナ
ンス作業である睡眠という神経活動は、私達
の活動を支え保障する重要な、必要不可欠な
機能だという事ができますよね。

というところで今週はここまで。
次週は①~④の神経活動の内容についてです。
では、またお会いしましょう。
SEE YOU NEXT WEEK!