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【自転車奔走記】介語苑・其の11-9。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第337回。

たきび版:介語苑・その10の9。

【語句】
有料老人ホーム

【意味】
高齢者が入居して、入浴や排せつ、食事の介護、
食事の提供など日常生活上必要なサービスを提
供する施設。老人福祉法で定める老人福祉施設、
介護保険法で定める介護保険3施設及び認知症
対応型共同生活介護の施設でないものの総称。

【解説】
今週からようやく本題の「有料老人ホーム」の
お話になります。思えば、介護保険3施設に始
まって養護老人ホームから軽費老人ホーム群ま
でと、ずいぶん迂回してきましたね。それもこ
れも、有料老人ホームについて正確な理解をし
ていただくための土台として必要な背景知識で
すのであえてお付き合いしてきてもらいました。
そもそも「有料老人ホーム」というのは、制度
的には少しあいまいな部分がある施設類型なん
ですね。前掲の【意味】の部分を読み返して頂
くとワタシの言わんとしていることがご理解い
ただけると思います。この部分の文章は老人福
祉法第29条の一部を分かりやすく改変したもの
ですが、文意を分解すると、「有料老人ホーム」
という施設は、

①高齢者を入居させる(住居の提供)施設
②入浴や排せつ、食事の提供、および日常生活
 上必要なサービスを提供する

施設と言えます。ですが、この定義だと今まで
お話してきたすべての高齢者施設が当てはまる
ことになりますよね。ですので、①と②を満た
す高齢者入所施設から、

③介護保険3施設(介護老人福祉施設、介護老人
 保健施設、介護療養型医療施設)、特別養護
 老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム
 A・B・C型、そして介護保険サービスである認
 知症対応型共同生活介護(グループホーム)
 を除いた施設

という定義付けがされています。
普通、何らかの施設を定義する際はその定義の
要件を明示しますよね。例えば特別養護老人ホ
ームであれば、老人福祉法第二十条の五におい
て「特別養護老人ホームは、(中略)を入所さ
せ、養護することを目的とする施設とする。」
と規定されていますし、介護保険法によって介
護老人福祉施設としての定義がなされています。
ですが有料老人ホームについては、「有料老人
ホームとは、カクカクシカジカを行う施設であ
る」という明示条文ではなく、何か引き算した
余りみたいな扱いを感じる内容ですよね。逆を
解すれば、介護保険3施設、特養、養護、軽費
の各老人ホーム、およびグループホーム以外の
高齢者入所施設はすべからく有料老人ホームと
して扱うという意味になっている訳です。これ
には少し理由があるのですが、有料老人ホーム
の歴史を知っておくことも大切だと思いますの
で、ついでにお話しておきます。以前の老人福
祉法では、第4章の3に(有料老人ホーム)と
いう見出しがついていました。そして同法29条
第1項で、「有料老人ホーム(常時十人以上の
老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上
必要な便宜を供与することを目的とする施設で
あつて、老人福祉施設でないものをいう。以下
同じ。)を設置しようとする者は、あらかじめ、
その施設を設置しようとする地の都道府県知事
に、次の各号に掲げる事項を届け出なければな
らない。」という文面になっていました。当時
の有料老人ホームというのは、10人以上の高齢
者が入居している施設という定義付けがなされ
ていた訳です。ところが、介護保険法の施行や
高齢化社会の進行によって定員10人以下の小規
模の高齢者入居施設があちこちに出現し始めま
した。当時の老人福祉法では10人以下の施設は
有料老人ホームとしての届け出をする必要がな
く、そもそも有料老人ホームではないと解釈で
きますので、それらの施設は法や行政の監督下
に入らないことになり、さまざまなトラブルや
事故が多発するようになりました。加えて、当
時(平成17年前後)は、国土交通省が高専賃
(「高齢者専用賃貸住宅」の略。現在は廃止)
などの高齢者の安定した住まい確保に関する様
々な施策を打ち出していた時期でもあり、これ
らに併せる形で老人福祉法が改正され、有料老
人ホームの定員要件が全廃(一人でも入所して
いれば有料老人ホームとなるという意味)され、
施設で提供されるサービスも①食事の提供②介
護(入浴や排せつ、食事等)の提供③洗濯、掃
除などの家事の提供④安否確認を含む健康管理
のサービス、これら4類型のうち一つでも該当
すれば有料老人ホームとして届け出の義務が生
じるという具合に改正されて現在に至っていま
す。ここで「届け出」という文言が出てきまし
たが、介護保険施設や特養、養護、軽費の老人
ホームなどは「許認可制(介護保険では「指定」
と言います)」を取っていますので、事業を開
始するには必ず行政や監督機関からの許認可が
必要になります。ですが、有料老人ホームにつ
いては「届出」、つまり事後報告みたいな形に
なっている点です。現在、有料老人ホームを開
設するには、解説検討段階から市町村や都道府
県などと事前相談、事前協議を重ねて計画を実
施していく必要があります。つまり有料老人ホ
ームの運営には制度的規制が掛けられている状
況なんですが、それでも無届の状態で運営され
ている有料老人ホームがいまだに存在するのも
一つの現状なんですね。全ての無届有料老人ホ
ームが、そのサービスや運営の質において悪い
施設であるかどうかは分かりませんが、老人福
祉法において有料老人ホームの設置届けの提出
は義務付けされていますので、その意味で無届
ホームは法令違反施設であることは確かですね。
少しお話が逸れましたが、有料老人ホームとは?
と問われると、以上のような少々分かりにくい
説明しかできない状況ではあります。ですので、
ワタシなりに有料老人ホームを定義すると…

①高齢者が入居して生活する施設であること。
②「入居」、即ち賃貸形式で居室を使用する施設
 であること。
③家賃や食費などの生活費が総額実費負担となっ
 ている施設。

としておきます。
というところで今週はここまで。次回は有料老人
ホームの種類についてお話しますね。
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次回の自転車奔走記は12月になります。
もう師走になってしまいますね。街中もクリスマス
のイルミネーションやお正月準備のチラシなどが目
立ちます。皆様、年末の忙しい時期が始まりますの
で、体調管理や事故には十分ご注意くださいね。
では、また次回お会いしましょう。
SEE YOU NEXT WEEK

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