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【自転車奔走記】依存症とは#69。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第301回。

3月も後半戦に突入。週中には春分の日もあり、
いよいよ、増々、春めいてきま
した。皆様いか
がお過ごしでしょうか?
寒い冬から解放されて
暖かくなるのは嬉
しいですが、これからしばら
く雨天晴天
を繰り返す不安定な天候が続きます。
わゆる「季節の変わり目」ですので、とかく
体調を崩しがち。引き続き、体調管
理には十分
お気を付けくださいね。
では、【自転車奔走記】始まります!
+++++++++++++++++++++
(アルコール依存症のまとめ)
⑤の「アルコール依存症に潜む「嗜癖」の問題」
今週は『共依存』というものについてお話し。
一口に依存症と言っても、アル
コールや薬物など
の物質に依存する『物質
依存』、ギャンブルやゲ
ームなど物質では
ないある行為に依存する『行為
依存』など
依存対象によってさまざまに分類され
てい
ますが、今回取り上げる共依存は、『人間
係への依存』というやや特殊なカテゴリ
ーで語ら
れることが多い依存(嗜癖)です。
その共依存の
定義は実に様々ですが、簡単
に言うと『他人に頼
られ、必要とされるこ
とを必要とする状態』とい
う事になります。
こう書いてしまうと(世話好き、
お節介焼
き)と思われてしまいますが、実際は少
深刻な問題で、人間が本来的に持っているとさ
れている『自己の承認』『自己肯定
感の充足』と
いう欲求にからむ問題です。

人間は、生まれたときは母親をはじめとした家族
の庇護を必要とし、長ずるにつれ、
家族だけでは
なく他人との関係性のなかで
生きていきます。
つまり、社会の中で生
まれ、育ち、終焉を迎える
という事ですね。
そして社会で生きていく、生き
ていく
ためには、必然的に社会に存在するたくさ
んの他人と自分自身(自我)との折り合いを上手
くつけてながら生きていかざるを得
ないという事
になります。
『山路(やまみち)を登りながら、かう考へた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい』
夏目漱石の草枕の有名な冒頭ですが、社会と個人
の関係を上手く言い表し
ていると思います。個人に
とって社会とは、身の安全の保障や文化文明の享受、
もっと言えば人の生存に関わる基本的生理的な欲求
の充足などを共同体としてある程度保証する機能を
有したありがたいものなんですが、人間には自我が
ある以上、社会と一体化して生きていく事はかなり
困難で、おおよそ全ての人間は、何人も決して揺る
がすことができない厳然とした個人としての自分自
身と、社会との関係で相対化された自己という二つ
の自分を抱え、その相克や葛藤の中でバランスを取
りながら生きています。漱石が言っている『情に棹
させば流される。』とは(相対化された自己>自分
自身)ですし、『意地を通せば窮屈だ。』は(自分
自身>相対化された自己)と読めます。

この二つの自己のバランスを取るという作業は、自
分自身が弱くなった時は相対化された自分を多く取
り込み、相対化された自分が大きすぎる時は自分自
身をもっと強く主張したりする心の働きとなって現
れます。一般的というか通常であれば、これら二つ
の心の働きを行ったり来たりしながら上手く折り合
いをつけていくんですが、何らかの理由で心の中に
(相対化された自分>本来の自己)という不等式が
常に存在する人たちがいます。「自分自身での自己
承認が上手く出来ない人」などと呼ばれたりします
が、その人たちに共通するのは、自分自身の存在を
希薄に感じていること、自分を尊重できないこと、
そして自分自身が確かに今ここにあることに対して
自信が持てないことです。これらの人たちは、心の
欲求として足りないと感じている本来の自分自身へ
の自己承認を、相対化された自己を承認し、或いは
承認してもらうことで埋めようとする傾向がありま
す。どういうことか?と言うと、社会の中で役に立
つ人、社会の中で必要な人という自己承認(評価)
を求め、得ようとすることなんですね。ここで最初
にお話しした共依存の定義『他人に頼られ、必要と
されることを必要とする状態』を思い出して下さい。
つまり、人間関係の中で人に必要とされることとい
う本来の自分自身とはあまり関係のない社会(関係)
の中での価値を、本来の自分自身の価値(自己承認)
に流用してバランスを取ろうとしている状態なんです。

このことは何を指すかと言うと、人に頼られると嬉し
いと感じるような一般的な感覚ではなく、人に頼られ
ていないと自分自身の存在価値を見出せない、自己承
認ができないというかなり歪な状態ということです。
共依存の場合、人に頼りにされる関係と言うのは一時
的なものではなく永続的に続かなくてはならならず、
またそうしないと自分自身の存在価値を認めることが
できなくなってしまうがゆえに、その歪な人間関係を
何とかして持続させるよう様々な働きかけをします。
しかも、存在欲求というのはいわゆる人の持つ潜在意
識の領域ですので、何かのきっかけが無い限り意識に
浮かび上がる、つまり自覚することが非常に困難です
ので、無自覚的に人間や社会との関係を自分にとって
都合のいいように、つまり自分の自己承認欲求を満た
すために人間関係を作り、維持していくという行動を
取るんですね。以上が共依存という嗜癖の根底に流れ
る心理の流れになります。

次回はその共依存と言う嗜癖がアルコール依存症にど
のような影響を与えるのか?についてお話しします。
では、またお会いしましょう。
SEE YOU NEXT WEEK

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