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【自転車奔走記】依存症とは#2。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第299回。

五月も終盤戦にさしかかりました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか?このところ
の三重はサミットで大賑わい…というほどでは
ありませんが、TVのニュースや交通規制などざ
わざわとしていることは確かですね。全国的に
みてやや地味の感がぬぐえない三重がスポット
を浴びるのは県民として嬉しい限りですが、全
国的に注目されるのがサミット期間中の一時的
なものでないように願う反面、注目度が上がっ
て三重県の特徴の一つであるのんびりとした気
風が変わってしまうのも少々嫌な気がします。
ともあれサミット期間中は何事もなく、平穏無
事であってほしいですね。
といったところで自転車奔走記始まります!
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「依存症について」シリーズ、今週からアルコ
ール依存(症)」についてお話をしていきます。
みなさんはアルコール依存症についてどのよう
なイメージをお持ちでしょうか?想像すると
「酒を持つ手が震える」といったを姿を思い浮
かべる方が一番多いのではないかと思います。
これは一般に「離脱症状」と言われているもの
の一つなんですが、アルコールを摂取し続ける
事によって起きる身体症状の一つに過ぎないん
ですね。実際のアルコール依存は、先ほどの身
体症状だけにとどまらず様々な方面に色々な問
題引き起こします。ですのでステレオタイプの
“アル中”像を捨てて考えていく必要があります。

まずは「アルコール依存(症)」の定義から。
アルコール依存という名のとおり、この問題に
はお酒が不可分の要素としてくっついてきます。
世の中お酒を嗜む方はたくさんいますよね。
一升瓶を空けても酔わず乱れずの酒豪タイプか
ら、お酒は好きだけれどコップ一杯で顔は真っ
赤になって、二杯目で前後不覚の酩酊状態にな
る方、そしてお酒は全く飲めない方、様々なタ
イプがあります。ちょっと余談ですが、お酒が
飲める飲めないには遺伝的要素が非常に大きな
関わりを持っている要因の一つとされています。
アルコールは体に入ると色々な物質に分解され、
最終的には水と炭酸ガスになりますがその分解
の第1段階は主に肝臓で行われます。

具体的には消化管から吸収されたアルコールは、
先ずアセトアルデヒドという物質に、次いで酢
酸に分解されます。この分解は主に肝臓で行わ
れます。そしてその酢酸は血液によって筋肉や
心臓や他の臓器に送られて、さらに水と炭酸ガ
スに分解されて体外に排出されるというプロセ
スを送ります(この流れを「アルコール代謝」
と呼びます。)この代謝プロセスでアルコール
をアセトアルデヒドに、そしてアセトアルデヒ
ドを酢酸に分解する物質があります。それぞれ
「ADH(アルコール分解酵素)」と「ALDH2
(2型アセトアルデヒド分解酵素)」と呼ばれて
いますが、体質的な酒飲みと下戸を分けるのが
2番目の酵素であるALDH2なんですね。

ADHによる分解で生まれるアセトアルデヒドと
いう物質ですが、この物質が血液中に蓄積され
ると顔が紅くなる、頭痛がする、動悸や吐き気
などの症状が出現します。このアルコールを摂
取したことにより生じた血液中のアセトアルデ
ヒドを分解して酢酸にすることで症状反応は収
まっていきますが、その時の分解酵素である
ALDH2には強い型と弱い型があるんですね。
強い型のALDH2であればアセトアルデヒドは順
調に分解されていきますが、弱い型(正式には
「低活性型」と「非活性型」と言います)の場
合、アセトアルデヒド分解がなかなか進まず、
高アセトアルデヒド血症の状態からくる強いフ
ラッシング反応が長く続くことになり、非常に
苦しい思いを味わうことになり、俗にいう飲め
る・飲めないはこのあたりに原因があります。
そしてこのALDH2の型は遺伝的に決定されると
されていますので、飲める体質と飲めない体質、
お酒に強い人と弱い人が出てきますし、低活性
や非活性タイプのALDH2酵素を持っている人が
酒に強くなることはあり得ないことになります。

本題に戻しますと、お酒を飲むという行為を生
理学的にみると以上のようなアルコール代謝の
メカニズムで捉えることができ、飲める飲めな
いは体質的、遺伝的に決定されることになりま
す。すると、体質的にお酒の飲めない人よりお
酒の飲める人のほうがアルコール依存になりや
すいとも考えることができますよね。確かに低
活性・非活性タイプのALDH2を持っていること
はアルコール依存症に至ることを抑制する強い
因子とはなりますが、だからと言って低活性・
非活性タイプのALDH2を持った人でもアルコー
ル依存症になることはよく知られています。
つまりアルコール依存症になるには、お酒だけ
ではなく飲むその人にも問題がありそうですね。
昔、アル中患者は“怠け者”“意志が弱い”など色々
な事を言われてきましたが、現在は病気として
治療の対象となっています。アルコールという
物質そのものやその人の気質性格とは別のとこ
ろで診断があるということになります。

次週はそのあたりも含めてアルコール依存症の
定義についてさらにお話をしていきます。
本編に入ってからいきなり小難しいお話になり
まして申し訳ないような気もしますが、言い換
えればアルコール依存症、また他の依存症につ
いても、それだけ奥深くかつ複雑な世界である
ということを理解して頂ければ幸いです。
ではまた来週お会いしましょう。
SEE YOU NEXT WEEK 

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