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【自転車奔走記】関わるケア#27。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・第187回。

3月もそろそろ中盤。
「梅は咲いたか、桜はまだかいな」と徐々に
暖かくなっていく毎日が楽しみな時期ですね。
ただ油断は禁物。まだまだ風邪をひきやすい
気候です。
皆様健康には十分注意して下さい。

唐突ですが、思い返してみても取り柄と呼べ
るモノが極端に
少ないヒロモリにとって、
唯一自慢できる取り柄、それは
物持ちが非常
によい
という特技なんです。
「いきなり何じゃいな…?」
とお思いの方もいらっしゃるようですね。
実は、先日大事に大事にしていたコートの
表地が裂けて、
穴が開いてしまいました
このコートかれこれ20年以上前に購入した
「お気に入り」というか
もはや相棒と呼んで
も良いくらいのモノで、軽くて丈夫、かつ暖
という三拍子そろったスグレモノ。因みに
TVドラマの「踊る大捜査線」
で青島刑事が
着ていたのと同タイプです。
更に因みに、青島刑事よりもはるか前にヒロ
モリは購入していて、
人物の格好良さは似て
も似つきませんが、この先見性というか、
ファッションのセンスというか、そのあたり
は「大したもんだ」とで
ニンマリしている…
閑話休題の虚しい自画自賛
ともかく、その
大切なコートをどうしようか?と悩んでいる
最中なんですね。
かけつぎ等の服修理をお願
いしようかな?とも考えて一応見積もり

取ってもらったんですが、あまりの事に飛び
出た目が地球一周
する位の額で即決即断!
とはなかなかどうして…なんですね。

かと言って、このまま捨てるのも身を切られ
るように辛く、仕事の合間
のふとした拍子に
「どうしようかなぁ…」と思案に暮れる毎日。
物持ちが良い事も時によっては考え物ですね。
と独り肩を落とすヒロモリに久々のスタッフ
の呟きが…「ヒロモリさん、物持ち良いのは
結構ですが、脂の持ち過ぎは注意ね

物持ちの良さの前に、積りに積り溜まりに
溜まった腹脂肪の断捨離
を何とかしないと…
と考えるだけでお腹いっぱいになる
【腹持ち抜群!】
のケアマネ、ヒロモリが
お送りします【踊る大脂肪腹】…じゃなくて
【自転車奔走記】、始まります!!
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今週は認知症という言葉が持つレッテリング
効果について
例を挙げながら話していきます。
レッテリング効果については、非常に重要な
前提ですので、未見の方は、先週の連載をご
参照下さい。では一緒に考えたいと思います。

【事例】
①登場人物の説明。
Aさんは奥さんと二人暮らしです。数年前から
物の置き場所を忘れたり、
物を探しまわったり
することが目立ち始めました。最終的に探し物
を見つけることができていたので、奥さんは
「昔からこんな人」と言って
気にも留めていま
せんでしたが、心配したお子さん方が病院の
受診を
勧め、受診した結果軽度の脳萎縮が観察
され、アルツハイマー病の
疑いがあるとの診断
を受けました。

②事例の概要。
Aさんは物の置き場所を忘れる事があります。
「何処かに
置いた、仕舞った。」ことは覚えて
いますが、その場所を上手く
思い出せないこと
が度々あります。特に外出前になると財布等

自分の持ち物がどこにあるのか思い出せなくな
り、見つかるまで
家の中を探し回ります。
奥さんもAさんを手伝って一緒に探し、
最終的に
目的物を見つけることはできていますが、その
結果、
迎えのタクシーや一緒に出掛ける家族を
長時間待たせてしまうことが
度々あります。
また、探し物が時々「何でこんな場所に…」と
誰もが思って
しまうような所に置いてあったり、
仕舞ってあったりすることもあります。

Aさんという方の事例をご紹介しました。
Aさんは、物の置き場所を上手く思い出すことが
できないことで、
ちょとした問題が起こります。
この事例中のAさんの行動①物の置き場所が分か
らない
家の中
を探し回る迎えのタクシーなど
を長時間待たせる
、この3つを文章
にしました。
皆様、下線部に注意してご覧くださいね。

○文章1
Aさんは、忘れっぽい性格のせいか、物の置き場所
思い出せない
ことがたびたびあります。通院の
時など、出かける直前になって「財布がない」

「診察券が見当たらない」といって探し回る事が
よくあり、迎えのタクシーを
待たせたり、受診時
間に遅れてしまう事がよく起こります。

○文章2
Aさんは、認知症のせいか、物の置き場所を忘れる
ことがたびたびあります。
通院の時など、出かける
直前になって「財布がない」や「診察券が見当たら
ない」
といって探し回る事がよくあり、迎えのタク
シーを待たせたり、受診時間に遅れて
しまう事が
よく起こります。

2つの文章を作ってみましたが、皆様どのように
お感じになりましたか?
先述したAさんの3つの
行動についてどちらの文章も述べていますが、
「忘れっぽい性格」という文言を「認知症」という
単語へ、「上手く思い出せない」
という文言を
「忘れる」という言葉へ置き換えただけなんです。
「言葉の選び方
Aさんの印象がガラリと変わる
なぁ」という感想を持った方も多いかもですが、
単なる言葉遊びではなく実は重要な示唆を含んで
いるんですね。
それは、物事の力点を「ご本人」
に置くか、「認知症」
という病気に置くかという
スタンスの違いなんです。

試しに別の文章で書きなおしてみますと、
「もともと忘れっぽい性格だったAさんが、認知
症の症状を呈するようになった。」と「認知症の
症状を呈しているAさんは、もともと忘れっぽい
性格だった。」
この二つの文章は結果的に同じ
ことを述べてはいるんですが、先の文章が
Aさん
ご本人のパーソナリティーに力点を置いているの
に対して、後述の
文章はAさんの認知症という
症状に力点を置いています。
どちらが良い悪いと
いう意味ではありませんが、後述の文章のように
認知症
という症状(単語)に力点を置いた結果、
Aさんのパーソナリティーに「認知症」
という
マスイメージが覆いかぶさって、Aさんが持って
いる本来的な個性
すらも「認知症」という症状の
一部分として印象付けられる結果となって
しまっ
ていますよね。そして、その世間一般で流通して
いる「認知症」
というイメージの中にAさんは取
り込まれてしまい、本来Aさんが発揮
している
個性すらもその「認知症」という概念の中に飲み
込まれて、
没個性化してしまいがちになります。

するとどういう事が起こるか?
本来Aさんは「Aさん」個人なんですが、いつの
間にかAさんは「認知症」
という、本来概念語で
あるはずの「認知症」という単語があたかも個人
を指し示す代名詞としてAさんに取って代わる
ようになり、Aさんのパーソナル
な部分への対応
よりも認知症の一般症状に対するケア方が重要視
され、
本章で述べている「人間中心」のケアから
どんどん離れていく…と言った
事態を招きかね
ないことになるんです。そしてこの効果こそが、
「認知症」
という言葉が持つレッテリングという
負の効果なんですね。

再三申し上げますが、レッテリングというのは
言語が持つ魔物のような側面。良い作用にも
なるし悪い影響を及ぼすこともあります。
私達は、その効果を理解した上で「認知症」と
いう言葉の持つ負の
機能から離れて「人間」を
中心に据えて、関わるという作業をしてく
こと
が必要なんですね。

では、今週はここまで。
来週も「関わるケア」について考えましょう。
See You Next Week!!

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