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【自転車奔走記】「認知症を考えよう」#3。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・119回。

すっかり秋らしくなりましたね。
朝晩の心地良い冷え込みが、一層の秋愁を誘う
こんな時期は、久方ぶりにシャンソンでも
聞きたくなります、
曲はもちろん「枯葉」。
少し物憂げなこの名曲を聴きながら食すは
秋の味覚「
栗きんとん&栗ようかん」そして
「モンブラン」!
バックに流れる枯葉に反して、
食欲は一向に枯れない、
常緑樹の如く一年中
たわわに実り成長を続ける〝
常脂腹〟ケアマネの
ヒロモリがお送りする【自転車奔走記】
始まり!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今週は認知症の原因となる代表的な
病気や疾患について、
お話しをしていきます。
とその前に、認知症を引き起こす原因として、
病気」「疾患
と言葉をあえて使い分けました。
何故か?といいますと、認知症を引き起こす
色々な原因は、
大きく2つに分ける事ができます。
変性疾患
脳血管障害
上述がその2分類になります。
これは先週も少し取り上げ
ました厚生労働省作成の
政策レポートに記載されている分類です。
実際は、もっと細かな分類がなされているそうですが、
あまりに専門的になるので、今回はこの分類法に
沿って
お話しをしていきます。
先ずは「変性疾患」から。

この変性疾患は
「脳や神経の細胞が徐々に変性し壊れて行く
病気」と
お考え下さい。
私達は、出生時から一定の脳機能、
神経機能を持っています。
それらの機能は、
病気や怪我等の原因が無ければ、加齢等
の自然要件を
加味した範囲で状態維持ができていますが、
何らかの原因でそれらの機能をつかさどっている
脳細胞や
神経細胞が変性していく、つまり加齢等の
自然要件を
遥かに上回るスピードで壊れる事があります。
これらを総称して【変性疾患】といいます。
この変性疾患は、脳細胞や神経細胞が徐々に
壊れて
いきますので、進行に応じて様々な症状を
呈するように
なり、呼吸等の生存に必要不可欠な
機能まで障害を
受けることもあります。
また、原因がよく分かっていな
い事が多いのも特徴。
この変性疾患に分類される認知症の原因と
なりうる病気は、
・アルツハイマー病
・レビー小体病
・ピック病(前頭側頭型認知症)
・パーキンソン病
などがあります。
これらの病気のお話しは次週以降していきますね。

続いては「脳血管障害」です。
変性疾患が脳神経の細胞の変性が原因だったのに対し、
この脳血管障害は、脳内の血流が悪くなったり
することで、
脳細胞壊死等の障害を負う事を指します。
代表的な
疾患名に「脳梗塞」があります。
これは脳内の血管が
血栓(血管中の血の塊が栓の
ように血管を塞ぐこと)
などの原因で流れが阻害され、
その結果血流が滞り
脳細胞が壊死するとお考え下さい。
これら脳血管障害と先に挙げた変性疾患との
最大の違いは、
脳血管障害が脳梗塞等の血管障害が
起因となるいわば
2次的なものであるのに対し、
変性疾患は脳神経細胞の病変
そのものが原因と
なっていることです。
言い換えると、脳血管障害を起こさなければ、
つまり生活習慣病
等の血液・血管病リスク
(例えば動脈硬化や高血圧等)が低ければ、
脳梗塞等の発症リスクも低く、従い脳血管性認知症の
発症率
も比例して低いが、変性疾患は原因が
よく判っていないこともあり
発症リスクの高低に
ついては正直不明な点が多く、発症すると
その病気の進行に応じて比例的に認知症の
症状が進行
すると言う事が言えます。

以上、
代表的な2分類で認知症を引き起こす疾病

これら二つの共通点は“不可逆”、発症すると
脳機能は元に戻らない事が殆どであると言う点です。
アルツハイマー病等で変性してしまった脳神経細胞や
脳梗塞で壊死してしまった脳細胞は、基本的には
その
機能を回復する事が無いとされているという意味。
この不可逆の反対が可逆、つまり元に戻る可能性が
ある事を指す言葉ですが、認知症を引き起こす
原因となる病気・疾患にも可逆、正確には
脳神経細胞
の変性や壊死を伴わないものがあります。
その代表的な疾患が「正常圧水頭症」というものです。
一時期大きく取り上げられた事がありましたので、
耳にした方も多いのではないでしょうか?
この正常圧水頭症ですが、脳内を循環している
「髄液」
という水の循環が悪くなる等の原因で
脳内に溜まり
脳を圧迫する事によって、
歩行障害や排尿障害、
集中力の低下や物忘れ等の
精神活動の低下を呈します。
物忘れや排泄障害など認知症によくみられる
症状が出ますが、
この場合は脳を圧迫している
髄液の循環を改善する事で
かなりの症状回復が
可能とされているんですね。
つまり治る可能性が高いと言う意味で可逆なんです。
但し、、
脳が圧迫された事により、脳細胞が器質的な
障害を
受けた場合は、残念ながら不可逆と
なりますので、
早めの診断と処置が不可欠です。
この正常圧水頭症は髄液が脳を圧迫するのですが、
頭を打つなど頭部が外的ショックを受けた結果、
硬膜
と言う頭蓋骨のすぐ内側にある膜の内部で
出血が起き、
その出血が血腫、つまり血の塊と
なって脳を
圧迫します。
その結果手足の麻痺や歩行障害、思考力の低下

ぼーっとする等の精神活動低下の症状が起きます。
この状態が「硬膜下血腫」と呼ばれるものです。
この硬膜下血腫ですが、急性と慢性があります。
急性は頭部受傷後比較的早く症状が現れますので
判別はしやすいですが、怖いのが
「慢性硬膜下血腫」
とよばれるものです。
血腫が脳を圧迫して認知症状
を引き起こす事は
同じですが、慢性と言う言葉が示す
通り、
頭部外傷後ごく微量の出血が長期間続く事で
血腫
ができ、脳を圧迫するという特徴があります。
つまり、症状発生のかなり以前に原因があるので、
頭部の外傷と認知症状を一見して結びつける事が
なかなか難しいんですね。
ただMRI等の画像診断
をすれば、それこそ一発で
判明する事も非常に多く、
また処置後の予後も
比較的良いと言われています。

この慢性硬膜下血腫ですが高齢者の方に
多いそうで、ワタクシ
も実際に遭遇した事があります。
「ある日突然」
思考力の低下や物忘れが顕著になり、
あっ!と言う間に
手足の麻痺が出現しました。
病院に受診してCT検査で
慢性硬膜下血腫が判明、
すぐに手術を受ける事になりました。
因みに、手術の翌日病院へお見舞いに行くと、
「あら!ヒロモリさん!」
といつもと変わらない
お姿があり、安堵と言うか少々あっけに
とられた記憶があります。
この慢性硬膜下血腫、ごく軽い打撲でも発症する
事があるそう
なので、十分にご注意して下さい。

さて、
認知症を引き起こす色々な病気や怪我を
お話ししてきましたが、
最後に、
ここ最近症例報告が多くなってきた、
うつと認知症の関係について少しお話しします。
うつ病と認知症、一見全く別の病気のような
気もしますが、
確かに病気としては全く別なんです。
うつ症状の中で
記憶力や集中力、思考力の低下が
観察される場合が
あります。
この症状が認知症、特にアルツハイマー型の
初期症状とよく似ていますので、高齢者の方が
左記の
症状を呈された時にご家族様が
「認知症?」と勘違いしてしまう
事が
あると言う事なんですね。
つまり、
うつ病と認知症には
症状に共通点があると言う事。
ただ、高齢者の方がうつを発症した場合、
【高齢者→物忘れの症状→認知症だ!】
という、少し失礼な言い方になりますがいわゆる
「ステレオタイプ」の
思考で、それこそ「認知症」と
決め込んでしまうケースが想定できます。
認知症のケアにはアクティビティ生活の活性化が
良い
とされる場合が多いので、それこそ人との
関わりを増やしたり、
外出の機会を多く持つなど
生活に刺激を多く持つ暮らし
をする事を
推奨するのは別におかしくないんです。
ですが、もしその方が認知症ではなく
うつだったらどうでしょうか?
対人交流機会の増加や外出等、
もしかしたらご本人様にとって
一番苦痛に
を強いる結果になる場合も想定
できますよね。
場合によっては病気の悪化も懸念されます。
この「うつと認知症」、
実際は判別が難しい事もあるようですが、
我々が知識として持っておく必要性は
非常に高いと考えています。

さて、長々とお話ししてきましたが、
まとめると、
認知症の原因には…
☆脳神経細胞の変性が原因となる変性疾患。
☆脳血管の障害により脳神経細胞が
 障害を受ける脳血管障害。
☆正常圧水頭症や硬膜下血腫の様に
 治療可能なもの。
☆うつ病。
様々が原因が想定されるという事と、
そして、
物忘れや集中力低下、或いは機能障害など
「あれっ?」と
思う事があれば、
早めに医療機関へ受診し相談する事が
非常に大切であるという事になります。
原因が判かってこその対応と対処ですね!!

では今週はここまでとします。
来週は、アルツハイマー病や
レビー小体病などの病気
についての話しから、
中核症状と周辺症状という
非常に
重要な考え方のお話しをする予定でいます。
ちょっと難しいオハナシが続きますが、
どうぞお付き合い
くださいませ
それでは、また来週お会いしましょう。
See You Next Week! 

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