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【自転車奔走記#87】生活保護制度。

【ケアマネの自転車奔走記】連載・87回。

雨模様のこの頃、いかがお過ごしでしょうか?
介護保険制度下でのサービスで、ケアマネや訪問介護、
訪問看護等の所謂“訪問系”サービスに従事している者は、
日々利用者さんのお宅を訪問する事が仕事。
それこそ雨が降ろうが、槍が降ろうが、
〝雨にも風にも負けず〟にご利用者様のお宅に
お伺いするのが一番大事で、且つワタクシ達の
秘かな誇りでもあるんですね。

とはいえ冬場、特に底冷えのする雨模様の日の訪問は、
ワタクシにとってはかなり堪えます。
元々、強度の肩こり神経痛持ちのワタクシは、
自他共に認めるたきび「生体天気予報士」。
雨が近づけば肩・肘・膝がモヤモヤ、
降り出すと肩はバキバキ、肘・膝がシクシク…
この世で数少ないワタクシの“天敵”が【雨】なんです。
そんな雨の日の訪問は、正直少々憂鬱。
先日も、鉛の塊が張り付いたように重い肩をポンポン
叩きながらご利用者様のお宅を訪問しました。
「雨は鬱陶しいですねぇ」と開口一番挨拶すると、
「春はこんなもんや!雨ごとに暖かかなる」と元気な声。
なるほど!鬱陶しい雨も見方を換えれば
【春を呼ぶ使者」になるんだなぁ~とポンと膝を打ち、
深く得心したヒロモリでございました。

「えっ?!ポンと打ったのは“膝”じゃなくてでしょ?」
例によってスタッフのつぶやきが聞こえてきました…

どんなに“見方”を変えても“目方”は変わらない、
自称〝下腹部をミタ〟ことヒロモリがお送りします、
【自転車奔走記】開講、、、ショウチ・イタシマシタ。

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今週からは〝生活保護制度〟のお話しになります。
社会保障制度の一分野として、貧困や社会の
セイフティーネットに関する問題を論じる際に、
また国や地方の財政問題に加えて行政改革の
お話しの際にも顔を出すことの多い「生活保護制度」
この生活保護についてですが、言葉そのものの認知度は
高い反面、保護受給世帯の急増にともない増大する
公費負担額の問題や、所謂「不正受給」の問題など
生活保護の制度本体そのものではなく、制度運用上
諸問題や周辺事象に目が行きがちで、実のところ制度
そのものについての知識や理解が広く一般に
行き渡っていないのでは?と、常々感じていました…

そこで!
この【自転車奔走記】では、生活保護制度そのもの
内容についてできる限り分かりやすくお話しを進めて、
今後私達が色々な問題を考える際、論ずる際の
「基礎知識」となれる事を目指していきますね。
早速1番目のQ&Aです。

Q・生活保護法は何のためにあるの?

生活保護制度の目的についてのご質問です。
では恒例の法文掲載から進めていきます。
(この法律の目的)
第一条。
この法律は、日本国憲法第二十五条 に規定する理念に基き、
国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に
応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障する
とともに、その自立を助長することを目的とする。
※生活保護法(昭和2554日)第一章 総則より転載

生活保護法のお話しをする際に、必ずと言っていいほど
引用される条文です。この条文のポイントは太字で示した
「日本国憲法第25条」になります。
では憲法25条を見てみましょうね。

(日本国憲法第25条)
1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を
        営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、
       社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努め
  なければならない

憲法と聞くと、なんだか襟を正すと言うか、
敷居が高いというか、堅苦しい、少々とっつきにくい
といった印象を持つ方もいらっしゃると思いますが、
平たく言えば、私たちが住むこの国とそこで暮らす
国民の生活基本指針みたいなものですから、
もっと身近に感じてもしかるべきものですよね。
と、ちょっと話しが横に逸れましたが、
この憲法25条は【生存権】という理念を憲法上で
明記したものと解説されています。
では【生存権】とは何ぞや?と言うと、
人間らしい生活をする(していく)為に、
    必要になる一定の待遇を要求する権利
この人間らしい生活を憲法上では
健康で文化的な最低限度の生活」と表現しています。
そして25条第2項で、その国民が有する権利に対し、
国が行うべき事が規定されています。

つまり、国民が有する【生存権】を保障する為に国は
社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努め
る事が憲法で定められているんですね。
そしてその権利を保障する方法の一つとして
「生活保護法」がある訳なんです。
言い換えれば、「生活保護」という制度を使って、
貧困や障害等様々な事情で困窮状態にある方が憲法上で
定められた「最低限度の文化的生活」、
つまり人間としての尊厳を持ち、経済的にも社会的にも
自己決定を行使できる“自立”した生活を営む事を
可能ならしめる事ができると言う事になりますね。

生活保護という制度の目的を考える際には、
実際上の諸問題を論ずるよりこの“理念”を先ず
念頭に置いておく必要があります。
生活保護という制度の出発点が憲法上の理念に
基づいていると言う点は、この制度を知る為の非常に
重要なポイントで、この生活保護の目的や制度
そのものを【貧困に対する保障】という切り口だけで
捉えると、制度そのものの趣旨や理念を見失って
しまうことになります。もし生活保護制度が貧困や
生活困窮に対する経済的保障でしかないのであれば、
金銭やサービス等の財を投入すれば
「事足りる=問題解決」といった事になりかねません。
少し厳しい言い方ですが、社会保障においての
単なる財投下は【無目的の施し】なってしまいがちで、
国民のコンセンサスが得られなくなる事は勿論のこと、
場合によっては要援護者の【自立・自律】を阻害する
結果になってしまいます。【生存権】の主体が個人で
ある以上、私達が主張し、国家が保障する【生存権】は、
受け身なものではなくもっとアクティブなもの、
主体となる個人とサポートする社会が連動しながら
相互に働き合う“社会的運動体”である筈です。
ですので、
今週のQ 「生活保護は何のためにあるの?」の回答は、

A老若男女、貧富の別なく私達が自立・自律した個人
    であるために、困窮という敵を社会全体で打ち負かす
       ツールとして存在・機能する。

となります。
以上、生活保護制度の目的(理念)についてでした。
次週は【生活保護の基本原理】についてお話しします。
「原理」というと、またまたややこしそうな印象が
ありますが、生活保護制度実施の基本指針と
お考え頂ければ大丈夫です、では次週もお楽しみに。
SEE YOU NEXT WEEK!!

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